2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

牛靄に煙る牧場

寝覚めの悪い朝だった。台所に行こうとして、その理由がわかった。 「・・・」 その処理のため、朝の散歩を取り止め、朝食はバナナにしたほどであった。 出産予定の牛が二頭牛舎に入れてあるが、一頭の乳房は全然張っておらず、本当に出産間近なのかと、疑っ…

日照り

四十何回目かの誕生日なのだが、先日電子レンジが無いとブログに書いた為に、プレゼントが危うく重なるところだった。ちゃんと連絡してくれて良かった。突然、2台の電子レンジが届いたら、途方に暮れるところだった(^^;;; 車を取りに、昨夜歓迎会があったセ…

アフリカンな島

今日は、長い一日だった。 出勤するとき、島の子供たちがタケノコを掘りに行くところだった。島一番の繁華街は、引率の車で賑わっていた。 二組ずつの乳飲み子親子部屋は、入り口を少し開けてある。子牛が散歩に出かけ、やがてはエサをつまみ食いするためだ…

島の生活にぃ

島の生活は、村営船によって成り立っている。 とりあえず、鹿児島から入港するときは、俺宛の荷物が届いているか見に行かないと、誰かの手をわずらわせる事になる。鹿児島に船が行くときは、役場への書類や運送会社への運送料の封筒を持って、事務所に行く。…

連動スタンチョン復活

昨日生まれたゆりこは、よく跳ねている。生まれたのが、嬉しくてしょうがないって感じだ。7月市場も閉鎖されることになりそうで、出荷予定の牛が出て行かないので、子牛の収容能力が厳しくなってきた。出産予定の牛も入れなければならないので、ゆりことそ…

黒毛和牛すきしゃぶ

お産の兆候はいろいろあるのだが、触れる牛なら乳房の張りが一般的だろう。骨盤が下がり、尻尾が盛り上がって見えるのも、出産直前の合図だ。 そういう兆候があった牛が、今朝早くに出産した。俺が手を出す前に、お産はどんどん進行し、サラリと生まれてしま…

牛と歩ける飛行場

晴れているが、風が強く、波が荒かった。でも、気温がそれほど上がらず、爽やかだ。 エサをもらいに来た小屋下の牛達で、子牛が離乳した母親を、4頭黒島崎に連れて行くために捕まえた。 フォード6600は、使おうとする度バッテリーが上がっており、充電…

子牛集め、完了!

朝起きたら、ゴロウがソワソワしていた。オシッコに行きたいのかと思って行ってみると、玄関にゴロ便が置いてあった(>_ サツキは、母親のエサをチャッカリ盗み食いするようになってきた。部屋の一角を仕切って、子牛だけが入れる場所を作れば、子牛のエサを…

エアコンが欲しいのに・・・

昨日は、友人の働きかけもあり、口蹄疫の現場の声を、そのままコピペしました。牛飼いも養豚も、みんな多額の資金と労働力を投入し、必死に頑張っています。そんな中、突然発生した口蹄疫は、地域の畜産業を壊滅させようとしています。まずは、皆さんに知っ…

口蹄疫、現場の声(コピペ)

5月10日の日記。 全国のみんなに現状を伝えて欲しい。 今日も6軒の仲間が消えて行った。1人は10年以上の付き合いになる。 熱いヤツで、 「これからはJAや問屋を通してじゃなく、農家自身が消費者に訴えかけれるものを作って行かなきゃ!!」 が口癖のヤツだっ…

治療

硫黄島は、種子島にも近い。 俺は、漁師さんとの話に夢中だったので気がつかなかったが、同じ時間帯に犬の散歩をしていた学童の女の子は、東の空に轟音と光を出して飛んでいく物体(H2Aロケット17号機)を見たそうだ。俺も、テレビが接続してあれば、ロ…

石灰撒き

交通の手段が村営船しかないのは、不便である一方、防疫の面で考えると都合がいい。 船が出る鹿児島の港では、村の職員の方が石灰を撒いて、島に口蹄疫が入り込まないように頑張ってくださっているそうだ。 島の和牛生産組合でも、牧場周辺に石灰を撒いた。5…

敷きワラ好き

口蹄疫の被害拡大が続いているそうな。テレビの無い俺も、ネットなどでその様子を知ることが出来るし、村から消毒薬や石灰が届いたりしている。 離島なので、人の往き来が少なく、内地よりはリスクが少ない。それでも、5月市場は閉鎖され、6月も危ういかな…

いつものように、牧場に着いたら真っ先にお産待ちの牛の所に行く。ちょうど、一次破水をしたところだった。明るい時間のお産は、とても助かる。仕事をしながら、頑張るように声をかける。 だが、一向に息む様子もなく、全然先に進まなかった。肥育用の枠場に…

異邦人

昨夜見回りに行ったときは、何事もなかったのだが、今朝行ったら子牛が無事生まれていた。雄だ。何産目か判らないので、繁太郎かな。 予定日を過ぎた牛は、あと一頭いる。さらに、次のお産グループが待っている。出来るだけ牛舎か牛舎下放牧地に連れ帰り、牛…

綱引きな日

このところ、特に遊んでいるわけでもないのに、筋肉痛である。理由を考えてみたら、毎日子牛と綱引きをしていた。好きでやっているのではなく、親子関係を確認して耳票を着けたり、離乳するためだ。子牛は、真っ直ぐ引っ張ろうとすると、全力で抵抗すること…

子牛の管理

とにかく、牛の管理をやりやすくしなければならない。牛舎の周りを歩く耳票無し子牛が、いつ誰から生まれた何という子牛なのか?もう離乳時期でもあり、母牛といる時間はとても少なくなっていて、途中から見始めた俺には、全然判らない。放牧地の子牛も、離…

ローズの引っ越し

昨日は、鹿児島から島に船が来る日だったが、島の若者は昨日の船が到着するのを、心待ちにしていたらしい。 硫黄島には、ジャンベスクールがあり、西アフリカの太鼓演奏(ジャンベと言う)が学べるらしい。そして、毎年この時期から半年間、留学生を受け入れ…

対策

昨日の事故は、防げなかったのだろうか? 北海道では、お産間近の母牛は、スタンチョンに繋いで監視カメラで観察していた。昼間絶食させ、日没後にエサを与えることにより、日中の分娩確率が8割以上だった。冬の出産の時は、昼間絶食していても、夜は2時間…

生死の分かれ目

朝、港で用事を済ませてから、牧場に行った。 牛舎には、子牛や肥育牛の他に、出産予定日近くなった牛も入れてある。放牧地で産ませるより目が行き届きやすく、事故が減らせると思い、連れ帰ったのだ。 今朝、一つの部屋で子牛が跳ねていた。無事生まれたの…

牧草

ここ数日、牧草のことばかり考えている。 現在、一町歩ほど(?)の畑で、9月頃播種するイタリアンライグラスの、三番草を収穫中だ。この牧草は、暑くなってくると夏ばてしてしまうそうだ。 今考えているのは、3番草を収穫した後、耕して『なつ乾草』とい…

カッパ

弱雨という予報だったが、力一杯降っていた。集落では風を感じなかったのに、牧場の高台へと登るにしたがい、激しく吹き荒れていた。昨日のうちに、揚水ポンプを作動させておいて良かった。 今日は、カッパを着ないとずぶ濡れだ。カッパにもいろいろある。 …

ゆとり

当然なんだけど、余裕がないわぁ〜。体力も時間も資金も・・・(^^;;; 北海道の牛を売ったお金から、残務処理をした残金が入るはずなのだが、未だ入金されていない。今のところ、こちらで購入したエサや肥料の請求が来ていないが、いつ請求されてもおかしくな…

海♡

引っ越しの荷物を荷解きしておらず、部屋の中は混沌としている。そのせいか?スペアカメラの充電器が行方不明となって、写真が撮れない状態が続いている。メインカメラは、メーカーに修理のために送ったまま、何の返答もない。本当に、直るのかな? ここ数日…

牛舎に行ったら、大きな牛が待っていた。昨日、小屋横に移動させた2頭だ。4段張りのバラ線を突破してきたのだ。置いてあったロールは、雨の中に転がされ、糞をかけてあった。北海道時代、こういう押し入り牛被害は頻発していたが、ここは広々とした牛舎な…

歩きたくない日

これまでにさんざん怪我をしているので、自分の体の被害状況は、だいたい想像つく。 左足の小指は、赤黒く腫れているが、たぶんそれだけだろう。右足のかかとは深刻で、かかとから足首まで腫れあがり、くるぶしやシワが無くなってしまった。かかとは全く地面…

負傷

毎日のルーティンワークの他に、子牛の風邪の治療、子連れ牛を小屋下放牧地に引っ越しさせる、北海道からの牛を広い放牧地に移動、お産間近の牛を連れ帰る、子牛に耳票を着ける・・・等に取り組んでいる。 風邪の治療法として、全部の子牛を一斉に注射してし…

別れ

たぶんそうなるだろうと思っていた。 いつものように出勤し、小屋を覗いたら、乾し草の上でイイコが息を引き取っていた。 ここ数日は、エサも食べることが出来ず、日向ぼっこをするために、小屋の外に出るのが精一杯だった。俺の服を掛けてやると、気持ちよ…

風邪

さて、島に引っ越ししてきて、20日目だ。何か、もっとすごく長く居るような気もするし、早くやろうと思いつつ出来ないでいることも沢山あるような気もする。仕事に、地域に、出来るだけ早く馴染むよう、全力を出してきたつもりだが、元々キチッキチッとし…

墓掘り隊

俺は、この島でずっと暮らすつもりなので、島の人たちの行事には出来るだけ関わっていきたいと思っている。 極早朝も牛舎に行き、難産していないか見たが、黄色の12番は普通に寝ていた。いつも通り、朝食後港に散歩に行ったら、本日墓掘りがあることを知ら…