風邪

 さて、島に引っ越ししてきて、20日目だ。何か、もっとすごく長く居るような気もするし、早くやろうと思いつつ出来ないでいることも沢山あるような気もする。仕事に、地域に、出来るだけ早く馴染むよう、全力を出してきたつもりだが、元々キチッキチッとした男ではないので、いろいろ歪みも出ている。焦ってもしょうがないと自分に言い聞かせつつ、俺に出来ることだけを、一生懸命やるだけだ。

 牛舎の子牛たちに、風邪が流行っているのだが、食欲や元気がない子牛を、一頭ずつ捕まえてオモテ(モクシ)を着け、治療しているが、頭数が多く捕まりにくいので、なかなか難航している。
 牛舎下放牧地は、牛舎前に牛が集まってくるのだが、その母牛達が連れてくる子牛の中に、元気がないのが居る。そういう子牛を捕獲し、オモテを着けて検温すると、もれなく発熱している。もしかしたら、元気そうに見える子牛の中にも、発熱しているのが居るのかも知れない。
 発熱していたら、抗生物質を注射し、耳票番号と共にノートに記録しておかなければならないが、離乳していない子牛は、まだ耳票が着いていない。一頭だけは、母親を確認できたので、耳票を着けられたが・・・。近日中に、耳票を着けるぞ!そして、各放牧地に散らばっている乳飲み子を、母牛と共に牛舎下放牧地に引っ越しさせよう。ここは、子牛がスターターを食べやすい環境なのだ。
 発情観察に行ったら、オレンジの37番と、白の15番?が発情していた。発情が良すぎると、膣内が粘液で満たされ、膜状になったりして中が見えにくい。もっと、熟練しなければならない。

 昨日、漁師さんに注文しておいたカツオが、早速用意されていた。お昼頃、捕ったばかりだ。浜値なので、驚くほど安い。
 身が厚く、新鮮で身も内蔵もしっかりしているので、とても捌きやすい。
 牛肉は、屠畜してから1週間から10日(松阪牛は1ヶ月とか)、冷蔵庫で熟成させ旨味を引き出してから、切り分けて出荷される。
 魚の種類にもよるが、新鮮すぎると堅くて旨味が少ないものが多い。今日のカツオは、捕ってから6時間ほど経過していたが、とても美味しかった。新鮮な魚を、漁師さんから直接買えるなんて、とても贅沢なことだ。
 タタキに挑戦したかったが、氷がなかった。明日牧草を燃やした火で挑戦してみようかな?
 野菜不足になりがちなので、新タマネギのスライスを、付け合わせに食べた。