ローズの引っ越し

 昨日は、鹿児島から島に船が来る日だったが、島の若者は昨日の船が到着するのを、心待ちにしていたらしい。
 硫黄島には、ジャンベスクールがあり、西アフリカの太鼓演奏(ジャンベと言う)が学べるらしい。そして、毎年この時期から半年間、留学生を受け入れるらしい。やってくる人は、たいてい若い人なので、島の若者は出会いを求めて、この留学生を待ち望んでいるというわけだ。
 防災無線が着いていない俺は、この手の話題から遅れており、しかも俺はサービスエリア外の年齢だ。太鼓を叩いたこともないし・・・。
 うちに手伝いに来てくれていた若い女性も、念入りにお洒落して港にいたのを見かけた。そういうわけだったのだ。

 俺は、昨夜と早朝の見回りのせいで、寝不足だ。隣近所が近いので、夜中に何度も車で出かけるのは、とても迷惑だ。やはり、それぞれの母牛の履歴を教えてもらったり、監視カメラ、昼間絶食などの対応策を取り、出来るだけ夜中の見回りは避けた方が良さそうだ。

 昨日失敗したローズの引っ越しに、再挑戦した。
 小屋横放牧地に入れるのは諦め、牛舎周辺を探索した。すると、水場にも近く、竹藪の中にトンネルがあるという、いい場所を見つけた。タケノコがいっぱい生えている。
 早速、支柱を立て、バラ線で囲った。ローズは、気に入ってくれるだろうか? 
 部屋から出し、エサを使って誘導する。
 途中までは、散歩気分で楽しそうだったローズだが、馬の姿が見るところまで来ると、ちょっとブルーになったようだ。堆肥舎の方に曲がり、安心して着いてきたローズだが、地面を横切るホースが怖くなり、立ち止まってしまった。時間をかけて誘い、何とか突破したが、新たに作った柵の入り口が近づくと、警戒心はMAXになってしまった。なだめすかして、ようやく中に誘い込んだが、バラ線の柵を簡単突破して、出て行った。
 出たは良いが、ホースが怖くて元の部屋には帰れない。俺も忙しいので放置したら、堆肥舎の中で遊んでいたようだ。
 イタリアンライグラスは、3日間一日3回テッターをかけたおかげで、カサカサに乾燥していた。明日の天気が怪しそうだったので、レーキをかけてロールしてしまった。全部で5個、ロールが出来た。チガヤと混ぜた切り草にして、子牛にやろう。
6時55分の夕日。