治療

yonemiki2010-05-21

 硫黄島は、種子島にも近い。
 俺は、漁師さんとの話に夢中だったので気がつかなかったが、同じ時間帯に犬の散歩をしていた学童の女の子は、東の空に轟音と光を出して飛んでいく物体(H2Aロケット17号機)を見たそうだ。俺も、テレビが接続してあれば、ロケットが飛ぶと知ることが出来たのに・・・。

 小屋下の放牧地には、沢山の子牛が集まってきたのだが、鼻タレで下痢をしている子牛がいる。熱を計ると高いとは前にも書いたが、治療するとなると一苦労だ。
 棒の先に着けたロープの輪っかを首にかけ、綱引きになる。具合が本当に悪いときは、すぐにつかまり、注射も楽だ。だが、次の日にはちょっと回復してしまうので、動きが素早く、警戒しているので捕まえにくい。
 治療薬のマイシリンは、3日間連続して注射する物なのだが、上手くいったためしがない。具合が悪いのが何頭もいるのに、一頭捕まえると、他の牛は逃げてしまうのだ。
 一回の注射で治ってしまえば、子牛は怖かったり痛かったりしないで済むし、俺は大変な思いをしなくてすむ。
 以前、ドウペンという薬を使ったことがある。ペニシリン系だが、3日間の持続的効果があるという。それなら、一回の注射で治療が完了するのではないか?最悪2回で完治するなら、現在の苦労はかなり軽減される。
 馬なら、痛い治療をしても、それが自分の為にしてくれていると理解できるから耐えてくれ、やりやすいんだけどね〜。
 早速、獣医さんに相談してみた。いい考えだと言ってもらえ、俄然やる気になる俺(^O^)/ 子牛のために治療して、怖がられてしまっては割に合わない。

 最近は、エサをやるとき、子牛も親牛も頭を触るようにしている。嫌がって(ビックリして)後ずさりするのが普通だが、すぐに慣れて平気になる。せっかく牛飼いをしているのだから、俺は牛との距離を縮めたい。

 尿石のようにチョロチョロとしか尿が出ず、ときどき腹を蹴って痛がっている黄色の12番。
 腎臓病だと深刻なのだが、痛がっているところを見るとたぶん膀胱炎じゃないか?(希望的観測)これも獣医さんに相談し、抗生物質を使ってみることになった。
 サルファ剤を静脈注射・・・親牛の血管は太くて判りやすそうだと思ったのに、子牛より皮膚が厚くて判らなかった。首筋の毛を剃ってしまうべきだったか?俺も、獣医さんが注射しているのを見て、何となくこのへんだろうってくらいの記憶だから、それでブスブス針を刺される牛は、怒るだろ!マイシリンの筋肉注射だけで、お茶を濁した。