歩きたくない日

 これまでにさんざん怪我をしているので、自分の体の被害状況は、だいたい想像つく。
 左足の小指は、赤黒く腫れているが、たぶんそれだけだろう。右足のかかとは深刻で、かかとから足首まで腫れあがり、くるぶしやシワが無くなってしまった。かかとは全く地面に着けることが出来ず、ハイヒールでも履いているように爪先で歩いている。それでも痛いのだが、仕方がない。ちょっとヒビが入ったようだ。迂闊なヤツ。まぁ、膝蓋骨骨折して、医師に一ヶ月間ギブスをして入院を宣告されたのに、ギブスもせずに家に帰って仕事を続けたけど(^^ゞ
 歩かない方が良いのだが、やることをやるしかないのだ。出来るだけ痛くないいように、そろそろ動く。
 歩けないなら、機械作業だ。放牧地に追肥するために、肥料がとってあった。クボタはタイヤに大きな亀裂が入っているので、ファーガソン4255で出た。
 大王竹を短く刈り込み、それを牧草代わりにしている。放置すると、3〜4mの笹藪に戻ってしまうので、ときどきブッシュカッターで刈り込む。その跡が続いていた。古い水飲み施設もあった。この牧場を一から築き上げた方の、苦労の片鱗が見えた。強靱な意志と意欲に満ちあふれていないと、これだけの牧場を開墾できない。大切にしたいと思った。
 発情観察の時、連動スタンチョンの前に、エサを置いて牛を集めている。連動スタンチョンは、復活させようと思いつつ、今だ手をつけていない。昨日俺を振り切って逃げた牛が、紐を引きづったまま現れたので、助っ人に紐の端を拾って投げてもらい、それをしばって確保できた。捕まえるつもり出来ていないので、その妊娠牛は、俺が牛舎まで引いて帰った。
 いろいろ組替えをして、連れてきた牛を牛舎に入れた。放牧中心でやるという方針は変わらないが、乳飲み子を出来るだけ管理しやすくしたいと思っている。

 痛みをこらえていると、疲れるのだ。アイスとバナナを買った。そういう物で元気が出るなら、安いものなのだ。
 メガネが直って帰ってきた。