出荷準備 ベーコン仕込
散らかった我が家は、子猫にとってはとても楽しく冒険心をくすぐる所らしい。ゲージの扉を開けてやると、かわいい足音を立てて走り回っている。
出荷に行くために、牧場の仕事をできるだけ片付けようと頑張った。
人口哺乳中の3頭を、哺乳ロボット小屋に引っ越しさせた。いつも通りサラッと書いたが、はじめの二頭は哺乳瓶で簡単に誘導できたが、最後の一頭は親の中に紛れ込み、なかなか捕まえることが出来なかった。同じ人工哺乳でも、懐かせるつもりで哺乳するかどうかで、人への依存度がまるで違う。
哺乳ロボットのタグは、30個しか持っていない。今日の牛たちは、わが牧場で通算32頭目のロボット牛になる。タグは1番に戻って使うことになるのだが、その設定変更は意外に難しかったのだ。何度も同じ操作を繰り返し・・・でも怒って機械を壊すようなことは無かった。
先日生まれた大きな雌は、なんとなくイメージで『あきこ』と名付けた。おしげを繋いでおいて、あきこの首にロープをかけて、お尻を押して歩かせる。ロープは暴走止めだ。名前が良かったのか、あきこは素直に歩いた。
出産して超早期母子分離済みの二頭の親を、小屋下放牧地に出し、代わりに明日出荷する緑7番と緑95番を、牛舎に連れ帰った。明日は、捕まえている暇がないのだ。
ロボットデビューの子牛たちに、ロボットの乳首を何度も教えた。だが。桃重太郎とてるみは、なかなかうまく吸えなかった。こういうのは、腹が減ると吸うのだ。
牧草も運んだ。
今は、自分で収穫したチガヤの一番草を切ったもの、チガヤの二番草、イタリアンライグラスのラップサイレージ、購入したプレミアム・グレイングラスを、子牛たちに与えている。
ダントツで嗜好性が高いのは、良質のイタリアンのサイレージだ。今年の春先に作ったものだが、とても良い匂いがする。次は、チガヤだ。出来によって、一番草を好んだり二番草を食べたり・・・。グレイングラスは、良質のチガヤには負けるが、風味の落ちたチガヤよりは好まれる。
サイレージは、ラップに穴が開いていると、カビてしまったり、酪酸発酵をして臭くなったりする。そうなると、親にやるしかなくなってしまうのだ。
豚バラブロックを、福岡から買ってきたおいしい塩と粗挽き胡椒で漬け込んだ。ベーコンの仕込だ。これまでは、赤穂の荒塩を使っていたが、もっと美味しい塩で作ってほしいと要望があったのだ。アルプス岩塩などというものもいただいたが、塊をおろし金でおろさないと使えないので、今回はパスね!