超早期母子分離


 灯台下放牧地から、自発的に小屋下放牧地に引っ越ししてきた牛が増え、小屋下が過密状態になっている。
 雨が降りしきる中、まず超早期母子分離をした。せん、ちひろ、はるま、くまこの四頭だ。この牧場の牛には、子牛に触ろうとすると、突進してくる母親が居る。そんな母親は、まずロープで繋いでおいてから、子牛に耳票を着け、昨日用意した子牛部屋に引っ越しさせた。風よけのベニヤ板を取り付け、4頭一緒にした。
 母親達は、初回種付けが終わるまでは、小屋下放牧地に入ってもらう。更に頭数が増えた小屋下から、2頭だけ灯台下に引っ越しさせた。厄介者の青の21番と、脱柵常習犯の赤の19番は、小屋に収容した。
 バラ線とワイヤーカッターを持って、柵修理に行った。緩んでしまったバラ線を、丁寧に張り直して、千切れたところは線を継ぎ足した。結構広範囲で、支柱も風化していて、作業は難航した。
 登太郎を、離乳した。次に離乳するのは、希望太郎なのだが、全然腹ができていない。母子共に、制限哺乳小屋に引っ越しさせた。
 制限哺乳中の元十郎は、配合飼料や乾草を食べるようになったので、幅が出てきた。制限哺乳や人工哺乳が、俺の得意分野なんだよな。自然哺乳で、子牛にエサを食い込ませるのは、得意ではない。
 超早期母子分離した子牛たちに、ミルクを与えた。
 人工哺乳に移行するには、10日も経っていてちょっと遅いのだが、全部飲み干したせんを筆頭に、皆1リットル以上ずつ飲んだ。一食抜いたりすることが多いのだが、よく頑張った。明日の朝は、もっと飲めるだろう。