『牛タン』の枝肉成績 美味しい食べ方 妊娠鑑定 牛研き

 我が家から出荷した牛の枝肉成績を、肥育屋さんに教えてもらった。
幸次郎  糸秀茂-美津福-北国7-8  A-5-8 枝肉重量523.8kg
 A-5とは、最高ランクの肉ということ。-8とはBMS8(ビーフ・マーブリング・スコア,霜降り度)12段階の8.
 『牛タン』と呼んで可愛がった牛だ。とても人懐っこく、特に思い出深い1頭だった。いい人に買われ、美味しくてみんなに喜ばれる肉になってくれ、とても良かったと思う。

 A-5-11 枝肉重量565.2 kgだった元次郎(福栄-北国7の8ー安福165の9)に比べると見劣りするが、立派な成績である。
 
 食肉生産の一端をになうものとして、自分の作った牛が美味しく食べてもらえることは、これほど幸せなことはない。
 生産者としては、美味しい肉を作るだけではなく、美味しい食べ方についても、紹介していく使命があると思う。
 霜降り肉は脂っこくて食べられないと思っている人は多いような気がする。すき焼きの正式な作り方は、まず油を敷いた鍋で肉を焼き、その後野菜や豆腐をだし汁で煮ることになっている。『美味しんぼ』によると、日本人が牛肉の食べ方を知らなかった昔に築き上げられた料理法だ。肉に火が通りすぎ、美味しさの主成分である脂肪酸が抜けきった、肉の残骸を食べることになってしまう。
美味しく食べる流儀はいろいろあるが、すき焼きでも、つゆだくにして肉を最後に入れて、しゃぶしゃぶのようにうっすら火が通ったところで食べれば、見違えるような美味しさで食べられるはずだ。つゆに旨味が欲しければ、ごく一部の肉を先に焼いてダシにすればいい。
 これまで何人もの人に、この方法で食べさせてきたが、大好評である。黒毛和牛特有の、柑橘系の香りがする脂肪酸の働きで、最後の一切れまでさっぱりと頂けるので、是非お試し下さい!
 
 先日、早期エコー検査で妊娠しているといわれた4頭の、追認をしてもらった。残念ながら、3勝1敗だった。
 ミツヒラシゲは流れてしまったようだ。発情の兆候が診られるので、ここ数日観察が必要だ。モモコ・シゲヨ・ユキの3頭は、林間放牧地に引っぱって行った。
 一番若いモモコは、引っぱられ慣れていないため、苦労した。モモコは、幸次郎と同じ枠の中で育った牛だ。肉牛は、繁殖牛となると長生きできるのだ。
 新しい環境に馴染みやすいように、特別に2ロールの牧草を置き、溜め池に張った分厚い氷をトラクターで割ってやった。
 
 今日も、福四郎と波三郎のブラッシングをした。昨日リンスをしたので、毛づやが良くなり、いい匂いがしていた。汚れも落ちやすい♡