今年初めてのアカジョウ

 今年は、まだアカジョウが捕れない!
 先週カヌーに乗りたいと言っていたOさんだが、今日は海が静かになったので、一緒に出かけることになった。
 急に出かけるとなったのだが、Yumiは嫌な顔一つせずに、にこやかに送り出してくれた。二日前にも行ったのに、
「ずっと休まずに働いているんだから、良いんじゃ無い?」
 留守中の仕事をしてくれるって言う。なんて、できた嫁なのだろう?
 ユニックで行くことも考えたのだけど、Y君の軽トラを借りてカヌーを運んだ。潮が引いていて、大きな丸い輪の上を滑らせて海に入った。先日より、波は静かだった。
 目的の瀬も、今日は白波が立っていない。
 最近は、潮流がちょっと変わったのかな? いつもアカジョウがいるポイントに行ったが、今日も見当たらなかった。とりあえず、大型のメジナを二尾仕留め、クーラーに仕舞ってから潮流渦巻くポイントに向かった。
 ここは初めて挑戦するポイントで、激しい潮流の中で沢山の魚が乱舞していた。大きなカスミアジも居たのだが、射程に入れなかった。岩陰からぎりぎり放ったけど、体を貫通することができず、抜けてしまった。
 大きなメジナが沢山居たのだが、アカジョウを探した。気を緩めると流されてしまう潮流の底に、小さくアカジョウの魚影が識別できた。潜っていったら、かなり大きな個体だったが、急速に潜航してきた俺を見て、距離を置かれてしまった。ここは無理をしないで、いったん浮上した。もう一度狙おうと思ったが、さっさと逃げられてしまった。
 次に出てきたのは、ちょっと小さなアカジョウだ。今度は、岩陰に隠れながら接近し、突然目の前に現れ驚いている隙に仕留めた。息が苦しくて上を見たら、海面ははるか上の方にあって、気が遠くなりそうなくらい苦しかった。やったー! 60cmくらいの、十分大きなアカジョウ。正式には、スジアラだ。
 Oさんは、水温が思ったより低くて、潜らずに貝を捕っていた。潮流の早いポイントで、大きなカスミアジを見たことを伝えたら、帰りしなに釣り糸を垂れてみることになった。
 潮流の中で、カヌーを流されないようにパドルを操っていたのだけど、アタリがあった直後に切られてしまった。岩にこすられたのかな? 
 行きも帰りも、だいたい35分くらいだった。
 メジナと夜行貝をお土産にして、二日後の寿司パーティーを約束し、すごく満足して家に帰った♪ アカジョウは、重さ5.5kgだった。