山道具

 本当なら、朝四時頃に起きて、始発列車に乗って枕崎に向かい、島に帰るはずだったのだけど・・・。
 K君は、俺と入れ違いで竹島に渡り、研修を受けるはずだった。民宿保護のために、空きがある時は施設には泊まれない決まりらしいので、俺はテントを貸すことになっていた。先日試しに泊まってもらったけど、不足するモノを買いそろえるために、モンベルとか好日山荘に出かけた。
 十数年ぶりに、山道具屋さんを訪れたけど、いろんな道具が進化していて、ワクワクさせられる。昔は、安月給で高価な山道具を揃えるために、タバコを止めたり食費を減らしたり・・・。何年もかかって、ひとつひとつ買いそろえた道具は、今でも大事に取ってあったりするのだけど、それを見ると、その頃登った山や下った川、潜った海などが思い出され、とても懐かしい。