物干し竿 ブヒ子
この島では、ステンレスも錆びてしまうのだ。去年買った伸縮性ステンレス製の物干し竿は、たった一年で内側の鉄がボロボロになって、内側から弾けてしまった。
ここで、まともな物干し竿を買うのは難しいかなって思っていたのだけど、なんと竿売りのおじさんが島に来たのだ!
大急ぎで財布を持って、竿売りのトラックを追いかける。
伸縮しない鉄竿に、ビニール被覆をしたモノが3000円。アルミ竿が6000円。布団干し竿は、それぞれその二倍の値段だった。
ちょっと高いけど、買いに行ったり、運んできたりする手間や、伸縮物になってしまうことを考えたら、良い買い物だと思った。しかも、せっかく島に来てくれたのだから、ある程度儲けてもらわないと、来てくれなくなってしまうかと思って・・・。
アルミ竿を二本買った。
耳票を着けて回った。
写真真ん中のすえつむは、生まれた時にMM嬢に『ぶひこ』と名付けられそうになっていた。生まれたてで、鼻をヒクヒクさせていたのが可笑しかったかららしいが、あんまりなので源氏物語の『末摘花』から『すえつむ』とさせてもらった。
成長したすえつむは、鼻筋の通ったとても美人な子牛になった。良かった! ブヒ子ってしなくて・・・。