たらちね

 脱走牛は、たいていいつも決まっている。そして、何度元に戻しても、すぐに脱走してくることが多い。この牛を何度も脱走させていると、そのうち他の牛も脱走してくるので、繰り返させる前に、他の放牧地に移動させた方が良い場合が多い。
 今日は、赤7たらちねだった。一度戻したのだけど、見回りに行っている間に、また脱走してきた。脱走箇所は、馬の水場脇の柵がちょっと低くなっているところ・・・。
 ちょっとほっといたら、ギニアグラスの畑に行ってしまった。ここで迷ってしまった。小屋下放牧地に帰しても、柵の修理をしないとすぐに脱走してくる。一方、灯台下放牧地のゲートを開ければ、とりあえず脱走はしないし、手間が省ける(ような気がした)。
 でも、たらちねの曲者ぶりは、ずっと以前からのもので、妊娠して大浦放牧地に移動する前に、灯台下放牧地にいたたらちねは、捕まえるのがとても困難な牛だった。スタンチョンに入らないだけで無く、パドックにさえ入らないため、3人ほど人手が無いと追い込むことが出来ず、捕まらないのだ。捕まらない牛は、種付けが出来ないから、飼っている意味が無いのだ。
 夕方、早速パドックに入らないたらちねだった。どうしようかな?