天気予報は外れて、雷雨だった。調子の悪い機械を、鹿児島の機械屋さんに送るため、頑張って全部刈り取ったのが裏目に出た。強い日差しで良く乾草が進んでいた牧草は、たっぷり雨水を吸って、黴びてしまうだろう。願わくば、出来るだけ早く雨がやみ、最小限度の被害で乾かして丸めたいのだけど・・・。
 
 雷が怖いカイトは、俺の足に身体をくっつけ、片時も離れない。
 ピン太郎は、近くに落ちると、勇気を振り絞って吠えていた。
 俺は、なるだけ牧草のことを考えずに、気を紛らしていた。
 
 8月出荷があったので、コンテナに破砕した竹を敷き、トレーラーに出荷牛を乗せて、港に向かった。カッパを着たけど、暑いから下を着なかったのもあり、ずぶ濡れになった。
 コンテナには、雨よけとしてブルーシートをかけてやった。
 
 雨は、強く弱く、たっぷり一日以上降り続いた。