ヒューマンエラーしやすいシステム

 サマータイムを導入して、K君は毎朝六時から出勤して、ルーティンワークをしてもらっている。暑い日中は働くのが大変なだけで無く、牛も暑くて集まってくれない。
 俺は、壊れたポンプを手動で動かし、六月燈の後片付けをする。
 そういう事をしながら、二時間後にポンプを止めに行くなんて、俺は時計では無いので出来ないよ! 気がついたときは時すでに遅し・・・。ポンプは空回りしていた。
 もともと、正常に作動しているときだって、ヒューマンエラーを起こしやすいシステムになっており、俺は水道を利用する人達が交代でスイッチを管理しようとしたことがあるけど、中間ポンプが作動する時間に合わせて、井戸のポンプのスイッチを入れに行く事なんて、誰にも出来ていなかった。結果、そのたびに空転してしまうので、俺が管理する方がエラーが少ないと思って、毎朝管理している。それだって、徹夜の作業があったり、イレギュラーな事件が起こったりしたときは、必ずしもちゃんと出来るとは限らない。
 現在のタイマーシステムは、電子基板が信じられないほど高価で、しかも耐久性が悪い。つい先日、修理したばかりのはずだ。誰が、こんな脆弱なシステムを導入することを許可したのだろう? 少なくとも、毎朝管理している俺には、一言の相談も無く、完成した後に、使い方を書いたマニュアルを渡されただけだ。作る段階で相談してくれていたら、絶対に壊れるから止めてくれと言ったのに・・・。
 
 刈り取った牧草は、すでに乾いた。普通なら、すぐに丸めるところだけど、俺には他に心配事が沢山あり、どうしても出来なかった。
 夕暮れになって、ようやく刈り足すだけなら出来ると思って、先日刈った残り半分(写真の緑色したところ)を、刈り取った。機械の調子が良くないと、とても疲れるのだ。