食材調達

 硫黄島では、代引きで品物を買うと、料金未払いのまま島に荷物が送られてきて、それに貼り付けてある封筒にお金を入れ、送り返すというシステムになっている。おつりが無いように現金を揃えなければならず、小銭を貯めておかないと支払えなくて困るのだ。
 代引きのお金を支払い、昨年度の消費税を納め、一応牧場には確認のために出かけた。
「たまには休んで下さい。」
と言ってもらえたので、家に帰って書類を探したり・・・。
 
 ちょっと晴れたので、一緒に海に行った。
 始めは、エントリーが楽な坂本温泉に行こうとしていたけど、透明度が高い小坂本に変更した。明日、魚を食べさせたい人がいたから、確実に捕れそうな方を選んだのだ。
 おおよその目的地を決めて泳いでいくと、大型のメジナが穴から出てきて、俺を見て『ジッとしていられない!』ってもだえていた。ゆらゆら揺れていると、なかなか狙いが定まらないけど、沢山いるのだ。銛を壊さないで確実に捕れそうな魚だけを狙う。
 進むに従い、魚の種類が豊富になる。綺麗なハタのつがいを二組見た。完全に射程内だけど、綺麗すぎて捕れなかった。
 途中で、銛先を結んでいる紐が解けて、波に揺られながら細い穴を通して結び直すのに、とても苦労した。道具のメンテナンスは、支障が出る前にやろうね!
 頼まれものもあったので、全部で8匹仕留めて、帰路についた。
 数日前に無くしてしまったダイビングナイフを、海底から回収した。獲物は、波打ち際で腹を出して軽くしてから、背負って崖を登る。
 
 昨夜寝るときに、76kgあった体重は、帰って来たら73.5kgまで減っていた。