久しぶりに、朝から雨が降らず、洗濯物が乾きそうな日だった。タイマーで洗って置いた洗濯物を、外の物干し竿に干した。開け放った窓から入る風が、気持ちいい!
 
 昨日、哺乳ロボットに入学させた宮次郎は、なかなかロボットに馴染めない。一緒に入ったすえつむは、昨日の段階でロボットに馴染み、今朝は自分で飲めていた。牛の世界にも、頭の良い子と悪い子がいるのだ。値段には関係ないけど・・・。

 
 ファーガソンに乗って、近所の畑を耕しに行った。貴重な梅雨の晴れ間を利用して、牧草の種蒔きをしてしまおうと思ったのだ。
 二回目のロータリーだけど、ギシギシや宿根の牧草などは、耕してもまた生えてくる。プラウが欲しいな!
 耕し終えて、牧場に帰ったら、K君が困った顔をしていた。子牛に与える牧草は、シリンダーカッターで裁断して与えている。そのカッターが動かなくて困っているらしい。
 見に行ってみたら、スプロケットが変形して、チェーンが外れやすくなっているようだった。ゴミが詰まって、動きがとても悪かった。
 この状態で分解したら、部品を無くすのが目に見えていたので、周辺を掃除してもらい、ゴミを落としながら、説明しながら、分解をはじめた。いろんなところが固着して、なかなか外れなかったが、短気を起こさず丁寧に外さないと、何のために修理をしようとしているか判らなくなることを伝えた。
 かなり時間をかけて、固着したスプロケットを交換することが出来た。チェーンも強引だけど、歯を痛めないように取り付けた。こういうことは、ひとつひとつ見て覚えるのが一番だろう。取り付けた後も、機械の動きが悪かったので、ゴミを徹底的に取り除き、油を差した。軽く動くようになった機械を見て、部品掃除の大切さを理解してくれたと思う。
 
 午後から、ブロードキャスターで種蒔きをした。
 部品が外れて撹拌が出来ない状態であるのだが、鋳鉄だからたぶん俺の溶接機では無理矢理着けることは出来ないと思う。爪に強いバネを引っかけて固定することになっているけど、俺の細工では、とても微妙なくっつき方だ。
 肥料と種を混ぜて入れ、ばらまいた。撒き終わった途端、部品も外れていた。
 鎮圧ローラーで、しっかり踏み固める。これで、雨が降っても、大丈夫かな?
 
 Y君の農場に行ってみた。思った以上に、表土が少なく、表土復元をしながら土を均すのは、至難の業と思えた。露わになった真土は、無機質でとても作物が育ちそうな土では無かった。大量の堆肥を入れて、土作りをしなければ、ものになる作物は育たないように思えた。緑肥を数年繰り返しても・・・。
 提案として、先日耕した畑は、自然農法で利用して、一段低く整地したここは、堆肥を入れて作物を作ったらどうだろうって言ってみた。作物が出来なければ、生活できないのだから・・・。
 俺は、コンクリートのように固い重粘土質の土地を、大量の堆肥を混ぜ込み、プラウサブソイラーで通気を良くして土作りをして、作物を作ったことがあるから、彼がこれからしようとしていることの大変さも少しは解るつもりでいる。助けられることは、助けになりたいと思っているが・・・。