インディアンのような生活?

 彼女は、仕事の時間に自由が効いたので、寝たいときに寝て、起きたいときに起きて、食べたいときに食べるという、インディアンのような生活をしていたそうだ。
 
 こう書くと、ぐうたらなイメージだけど、基本的には仕事の能率が良い時間に、過労死するほど働き、ふらふらになって夜中に食べるモノが、ケーキだったり・・・。そして、依頼主との打ち合わせの時だけ、バシッと白いスーツで決めて出かけていたそうな・・・。
 初めて会ったとき、痛々しいほど痩せていたのは、ほとんど食べることも出来なくなっていたかららしい。
 話を聞いて、都会の生活が合っていないのかなって思った。たぶん、俺の所に来て、規則正しく起きたり、毎食ガッツリ食べたら、強制的に健康的な生活になり、元気になると思っていた。
 実際に来てみたら、毎日牧場に着いてきて、子牛にミルクをあげたり餌を口に入れたり、20kgの袋を担いで歩いたり、花壇を管理したり・・・儚げだった真っ白い顔は、日焼けして痩けた頬はふっくらとして、体重も激増した。太り方が急激すぎるが、痛々しかった痩せ方が、5kg太ってやっと普通のスリムな人になったという程度かな? 本人は、人生ではじめて食事制限をしているとか・・・。
 つきあって減量中の俺は、二日で体重が2kg減った。
 
 今日は、起きられないってことで、一日休んでもらった。生活のリズムがまるで違う世界に飛び込んで、いろいろ無理したのかな?