帰宅

 いつもどおり、灯りを消した瞬間、死んだように眠り込み、早々と目が覚めた。ゴロウに薬を飲ませ、散歩をしてから、6時半には出発した。
 K君のワンボックスは、エンジンをかけたときはアイドリングが高すぎて、オートチョークが切れた途端アイドリングさえしなくなる。だから、信号で止まる度に、エンジンが止まる。エコカーアイドリングストップみたいだ! 発進の時は、セルを回す。こんなペースでセルを回していたら、バッテリーが弱ってしまいかねない。かなり神経をすり減らしながら、鹿児島まで走った。
 時間にゆとりがあったので、ミスタードーナツを3000円分買い込み、お土産の弁当も買った。
 
 船の上では、なぜか小さな姉弟に気に入られ、ゲームを見せてもらったり、ゴロウを見たり・・・。退屈しなかった。子供は、可愛いな!
 
 帰ったら、飛行場のフェンスが大規模に朽ち果てていて、滑走路に牛が出ていた。これまで、空港のフェンスに大規模に空いた穴は、村が補修していたけど、金網そのものがボロボロになっていて、触っただけで崩れてしまう。だから、今穴が空いている所だけでなく、朽ちている金網の前に、バラ線を固定するだけで予防になると言ってきたのだけど、実際に穴が空くま予防措置はしない。
 俺だって、何百メートルもの補修を行うだけのバラ線を在庫しているわけでは無いし、それを個人で迅速に補修できる人材をそろえているわけでも無い。交渉の結果、バラ線は村が用意すると言っていたけど、俺は競りがあるのだから、補修が出来るのは一週間後からだ。その間、牛が出て、飛行機が着陸できなかったら、どちらの責任になるのだろう?