3月競り

 今日は、3月競り当日だ。
 今回から、前日の体重測定が無くなり、レールに沿って牛を引いていると、競りの会場に入る直前に、体重計の上を通ることになった。購買者も畜主も、事前に体重を知ることは出来ず、競り会場で発表される仕組みだ。
 最初は、御雪三郎(安平幸)だった。232日令、270kg。466000円! 思ったより伸びた!
 二番手は、茂五郎(神徳福)だ。俺の中では、神徳福はそれほど人気のある種では無いという認識だ。だが、購買者の方がとても熱心に見ていて、どうしてまだこの種があるんだと質問された。ボンベの中で、あまり使わなかったから残っていて、華春福が無かったから仕方なく着けた種だ。222日令、298kg。489000円! 大きく育った!
 午後から、ちょっと相場が良くなったような気がした。
 一番小さな姫三郎(勝安竜)。252日令、261kg。461000円。
 これまで、早出しすることを意識して育ててきて、K君にも子牛の体調には細心の注意を払うように頼んできた。そのおかげで、だいたい粒のそろった増体の良い子牛を出荷できるようになって来た。購買者の方にも、そのことを覚えてもらえ始めたようだ。嬉しいな!
 
 競りが終わって、バスを降りて帰ろうとしたら、後ろから若い女性に声をかけられた!
 十島村の宝島に、Iターンで移り住み、牛を飼い始めた女性だった。宝島の師匠から、俺の話を聞いて、声をかけてくれたらしい。
 喫茶店に入り、約二時間、どうやったら子牛を大きく出来るかとか、そんな話を熱心に聞かれたのだけど、知っていることだけ話した。晩ご飯でもご一緒すれば良かったかな? こういうことを、その場では思いつかないところが、アホなんだな!