みふゆ誕生!

 朝5時に、駆けつけ通報メールが来た。今日は、とても冷え込んでいて、何もこんな日を選んで出産しなくても良いのに・・・とブツブツ言いたくなる朝だった。
 グズグズ準備して、コーヒーだけ飲んで出かけた。ゆっくり行くのは、一次破水を知らせるメールが来てから、出産までには一時間くらいはかかるからだ。
 でも、行ってみたら、子牛は母親の枠場では無く、となりの部屋で鳴いていた。
 慌てて母親の部屋に戻したが、元気な子でちょこちょこ歩き回る。片時もジッとしていないから、へその緒を消毒するのに苦労した。
 バスタオルで身体を拭いてやったら、ミルクをほしがるそぶりをしたので、急いでほ乳瓶に人口初乳を作って持ってきた。子牛は、立ったまま元気に飲み干した。
 ついでに、牛衣も着せてやった。これで、一安心である。一旦帰り、水道のスイッチを入れて、俺にも食べ物をかっ込んでスイッチを入れた。
 
 牛舎に戻ると、子牛は母親の乳を吸っていた。
 とても元気な女の子だ。名前は、みふゆになった。
 
 K君が帰ってきて、灯台下放牧地のスタンチョン広場で、入口変更の作業をした。俺は、金切り鋸の刃を、二本も折ってしまった。