第一回硫黄島畜産家集会

 朝の仕事をしていたら、牛が脱走しているけどお宅のでは無いか?と電話が鳴った。耳票番号の下5桁を聞いたら、すずこだった。急いで、引き取りに行った。
 妊娠牛の放牧地に行ったら、連動スタンチョン脇のバラ線が、外れていた。昨日、ちゃんと留まっていることを確認した場所だったのに・・・。がッパリ空いていたけど、脱走したのはすずこだけだったようだ。良かった。
 ついでに、湾放牧地を見たけど、さすがに脱走牛は居なかった。よかった!
 
 船が来て、K君が帰ってきた。縫い目は見えなかったけど、白いテープをちょこっと貼っただけになっていて、かなり綺麗に治りそうだった。これは、形成外科に行ったおかげなのか、当直の看護婦さんが丁寧にテープで留めてくれたおかげなのか、もしかしたら両方かも知れない。綺麗に治りそうで、良かった。
 気を使ったK君は、モスバーガーを4個も買ってきてくれた。昼食を食べた直後だったし、晩飯は民宿で食べることになっていたから、K君の許可を得て、いつもお世話になっている若者にもおすそ分けさせていただいた。いつもありがとうね!
 
 船から降りたK君は、俺の車で家に連れて行かれ、作業着に着替えたらそのまま牧場に直行だ! 今日は、獣医さんも来たので、忙しいのだ。
 獣医さんが来たら、まずは出荷牛にワクチン接種だ。一頭一頭捕まえて、押さえつけている間に、獣医さんが注射する。最近は、牛が大人良いから楽だ! 押さえるとき、口の中に指を入れると、牛は下で指を押し出そうとすることに気を取られ、暴れなくなるのだ!
 5頭、ワクチン接種したあとは、子牛登録だった。こちらも、牛を押さえつけている間に、係の女性が鼻にインクを塗って、鼻先の模様(鼻紋)を紙に写す。指紋と同じで、個体ごとに違っており、一生変わらないのだ。
 
 かなり暗くなったが、妊娠鑑定をしてもらった。今回は、長期不受胎の牛が多く、ちょっと不安だったけど、そん不安は的中してしまった(T_T)/~~~ 
 「卵巣が硬い!」
 妊娠していたのは、最近出産したばかりの牛で、長期不受胎の牛は、ことごとく空胎だった。なかなか厳しいでございます! 長期不受胎で体調を崩した牛を、どうやって受胎させていくかが、これからの課題だ!
 
 ずっと前から、俺は開催を願っていた。それが、獣医さんの働きかけもあり、みんなの同意を得られて、とうとう硫黄島の畜産家が全員集まって、会を開くことができた!
 会費を払って、民宿で食事を頂きながら、情報交換や意見、雑談などで、かなり有意義な時間だった! 今後も、開催されると良いな!