牛舎に行ったら、空気に緊張感が漂っているのを感じた。
 何かな? 辺りを見回したが、緊張感の元が見当たらなかったので、まず哺乳ロボット小屋から作業開始した。子牛は、俺を見て殺到するけど、ちょっと咳が気になった。この小屋は、換気が悪いのだ。
 電柱牛舎に行ったら、通路の一番奥に、アヤ(安福165の9)がいた。この牛は、俺が牛飼いになった年からずっと飼っている。こちらに来て、体調を崩し受胎していないのだけど、処分できずに種付けをしている。
 ロープを持っていったら、簡単に鼻輪をつかませてくれ、大人しく灯台下放牧地に移動してくれた。頼むから、妊娠して!
 
 朝から、別々な放牧地で、種着け四頭いた。それぞれの場所で、いちいちお湯をセットしたり器具をアルコール消毒して乾かしたり・・・。
 ハッキリ言って、他の仕事は全く出来なかった。