溶接作業

 久美次郎は、部屋の隅に寝ていた。母親の初乳を飲んだという確信が無かったので、人工初乳を再度飲ませた。安心の為のコストだ。
 
 今日は、溶接をした。
 溶接機を、200V電源に直結し、アースを取って溶接開始。なかなか難しいのだ。電流量が少ないと、溶接棒が骨材にくっつくし、骨材は全く溶けず、溶接棒が溶けた鉄だけでくっついている。これではまたすぐ取れてしまう。電流量を上げると、骨材に穴を空けてしまう。練習しないと、上手にはなれないのだ。
 
 そういえば、俺は日本製の作業つなぎを二着持っていて、毎日交代で使い回している。縫製も生地もしっかりしていて、着ていて気持ちが引き締まる。どっかの国のつなぎは、数回洗うとヨレッとしてだらしなくなってしまい、日本製を着た後は袖を通したくなくなる。
 値段は倍以上するけど、3倍以上長持ちするし、着ていて気持ちが良いのだから、断然お得だと思っている。日本製は、そういうところで差を付けるべきで、それはきっとみんな気がつくと思うのだけど・・・。
 ミルクロボット小屋には、中国製の工場扇が、換気の為に回っている。本当は、天井にダクト換気を着けたいが、予算不足で遅延している。
 この工場扇は、長く使うことを考えておらず、羽のカバーは、怖ろしく錆やすい薄い鉄を使っていて、一夏で朽ち果て、二つとも壊れた。壊れたら、次を買ってくれるから短期的には良いのだろうが、長い目で見たら誰も中国製を買わなくなると思うのだけど、どうなのかな?