忙しい時に限って・・・

 何となく、軽トラで出勤した。たまにエンジンをかけないと、なかなかかからなくなってしまうのだ。

 とりあえず、何とか朝のミルクまでは足りた。哺乳ロボットの入れ物にも在庫が残っており、お昼くらいまでなら何とか保ちそうだった。
 
 船が入る時間が近くなったから、一つ十キロ近くもある、エサ袋を返却する為に、軽トラを動かそうとした。ところが、バッテリーは生きているのに、セルを回そうとしても、ウンともスンとも言わない! 念のために、ブースターケーブルを繋いでみたが、結果は同じだった。
 ヒューズボックスを空けて、全部のヒューズを調べたが、焼き切れているモノはなかった。これは、どこか接触不良を起こしていると考えられる。
 今朝は、飛行場の破れた金網をくぐった妊娠牛たちが、牛舎に帰ってきており、その人達を捕まえたり後片付けをするのに、時間を取られて焦っていた。そういうときに限って、機械は故障するモノだ。
 時間が無かったので、エサ袋はユニックに積んで出かけた。
 船には、黒島の畜産農家から借りた、粉ミルクが乗っていた。ありがたくお借りします。
 5mの単管が届いていたので、ユニックの荷台に積んでもらった。これを、上手に吊って下ろすのは大変そうだったから、明日下ろそう!
 
 一袋の粉ミルクを、哺乳ロボットに大部分を入れ、残りはほ乳瓶用に事務所に運んだ。明後日まで保つかな? 
 
 軽トラが動かないと、俺の身動きが取れない。
 意を決して、金槌を持って車の下に入る。セルモーターを探し、それに付随する部品を、壊さないように軽く叩き、接続している配線のカプラーを動かしてみた。
 セルを回してみたら、普通に回って、エンジンがかかった(^_^)v