見送りの日

 いつか、この日が来るのは解っていた。それでも、31日に帰る予定を、伸ばしてくれて、一人になった俺を助けてくれた。おかげで、牧草作業をする時間を取れた。
 
 せっかく人数が居るから、妊娠牛を大浦放牧地に引いて行くことになった。赤16のぼる、黄色83うしお、緑33ちよこは、いずれも女の子が引いても大丈夫と思われる大人しい牛なので、四人で交代で飛行場を横切って、大浦まで引いて行った。
 
 レディーは、汗や牛糞の匂いが着いていては、人前に出られないらしい。シャワーを浴びる為に、早めに家に帰る。
 港に送り、涙の別れをして手を振っていたら、ほぼ出航していたはずの船が、戻ってきた。車検に出すはずの、フォークリフトを積み忘れたとか・・・
 
 仕事はけっこう溜まっていて、夕方見るはずだった劇は、予定が30分早まったとかで、観ることが出来なかった。残念!
 
 そういえば、ガソリンと軽油のドラム缶を運んだ。なぜか、ホークが喜んでいた。