削蹄の日

 朝から、辛い! でも、カレーがでた。

 今朝は、頑張って削蹄作業をした。
 頼茂士太郎は、なぜか徹底的に抵抗して、俺に大汗をかかせた。
 引っ張れない牛を、そのままにしておくと、出荷の時苦労する。引っ張られたら、前に歩く方が良いと、教育することにした。
 ホイルローダーに引き綱を結び、ゆっくり引っ張る。踏ん張っても、歩かされてしまう。前に出たところで、一旦止まり、力の抜けた状態を体験させる。ちょっと時間を置いて、また引っ張る。動いたら、補助の人が褒めて撫でる。それを繰り返すうちに、抵抗が少なくなる。
 馬と違って、牛は頭があまり良くないので、繰り返し教えないと覚えないのだけど、これでいくらか動いてくれるようになる事が、多い(確実ではない)。
 削蹄も、がっちりしばると、暴れてひっくり返る牛が多いから、軽く留めてささっと削蹄した。今日の牛達は、とても形の良い爪をしていて、それほど切る必要が無かった。
 毎月、削蹄作業をすると、激しい綱引きで俺の手はパンパンになり、皮がたこのように堅くなっていった。しばらくは、腕や肩が痛いな。