欠航するはず無い朝

 朝から、女性の声で起こしてもらうのは、俺の夢である。残念ながら、そういう経験はとても少ない。この年になったら、夜更かししても、時間になったら勝手に目が覚めるし・・・。
 6時半頃、女性の電話があった♪ 
「三島役場に電話したら、今日の船は欠航しますって、アナウンスが流れていた(T_T)/~~~」
 急いでパソコンのスイッチを入れ、波予報図を見たが、これで船が出ないはずが無い!全域、2.5m以下となっているし、台風の影響で島の人達は物資を求めている。
 二人も、沢山食料を買い込み、牧場体験のために意気込んでいたのに・・・。
「発表は7時のはずだから、もう一度連絡してみたらどうだろう?」
 7時に正式発表するのに、6時半に出航しないとアナウンスを流したら、知らない人は欠航を信じてしまうと思うが・・・。
 7時まで待ったが、島内の無線放送では欠航のお知らせが無かった。やがて、条件付きだけど出航するって、喜びの声が届いた。やれやれ!
 
 せっかく来てくれるのに、実は忙しかったりする。
 出荷する子牛のクリーニングや、鼻輪つけが残っている。牧草収穫作業の最終が残っている。先日油を噴いた油圧ホースの修理が・・・。明日には視察官がやってくる。脱走した子牛への注射(風邪を引いたようだ)。
 今回は、こき使うことになりそう♪
 
 午前中、東温泉付近に転がっている落石や土砂を、片付ける作業をした。
  
 娘さん達には、一通り手伝ってもらった後、牛すじカレーを作って食べ、東温泉に行った。
 台風14号が接近しており、海は大荒れだった。一番下の湯船は、完全に波に洗われていて、近寄ることも出来なかった。真ん中の浴槽も、とてもぬるい。理由は、ときおり波に飲まれて、大量の海水が入った為だった。月明かりに照らされた、波の砕け散る様は、とても綺麗だった。