ポパイの皮膚病


 久しぶりに、雨が降らなかった。
 今年の梅雨は、毎日沢山雨が降るけど、あまり気温が上がらないから過ごしやすかった。でも、梅雨明けすると、焦げるような日差しが襲いかかるから、その前に馬小屋が完成して、本当に良かった。
 牛舎に行ったら、ポパイは馬小屋の中にいた。気に入ってもらえたようだ。
 馬の多くは、どこにでもフンをするが、ソックスは餌場や自分の気に入った場所に、フンをしない。そしてポパイは、雌馬のフンがある所にしかフンをしない。
 だから多分、馬小屋にはフンが落ちないと思っている。
 ポパイの体には、沢山の傷がある。痒くて、木にこすりつけたモノなのだが、原因がよく解らない。俺は、日陰を求めて入る松林を疑っていて、馬小屋を急いだ理由の一つだ。馬事公苑に行っている間、あちらにはブヨなどの虫が居たのに、傷が治って綺麗になっていた。帰ってきたらすぐに再発したから・・・。
 とりあえず、デキサメソゾンを注射して、炎症を抑えてみることにした。不思議なことに、ポパイもソックスも、バイチコールのように背中にかけるだけの薬は極端に厭がるくせに、注射はあまり気にしない。18ゲージでも痛がらないけど、大人しいから23ゲージの細い針を使った。
 
 米ぬかが手に入ったので、ぼかしを仕込んだ。種菌には、生菌製剤メーカーが出しているモノの一つを使った。有用細菌が沢山入っているから、米ぬかの中で上手く増殖するモノもいるでしょう?
 米ぬかと生菌製剤を良く混ぜて、適当な濃度の糖蜜液を混ぜ込んだ。それを、ビニール袋に入れて密閉し、猫やカラスにイタズラされないように保管する。一週間くらいで、発酵が進むかな?
 これを、床に散布して、臭いを消そうと思っている。上手くいくと良いけど・・・。