ずぶ濡れ

 関東に住んでいた頃、梅雨ってそれほど雨が多くないのに驚いた。北海道で牧場をやっていた頃は、6月の第一週目は、その年最初の早刈り一番草を刈って、乾草を作っていた。
 硫黄島に来て、さすがに九州の梅雨は、真面目だなぁと感心している。ほとんど、毎日サボらずに雨を降らす。週間天気予報を見ても、ずっっっっと雨だ。
 今日も、未明からかなりまとまった量の雨が降り続いた。今朝は、ちょっと蒸し暑かったから、新素材の涼しいつなぎを来て出かけた。
 失敗だった。薄い新素材は、雨具を持たずに雨の中を動き回る俺には、あまり都合が良くない。たちまちずぶ濡れになってしまったのであった。
 
 今日は、大浦放牧地の牛達が、相変わらず集まりが悪かったので、妊娠していない7頭を、他の放牧地に運ぶ作戦に出た。
 家畜運搬用トレーラーは、屋根の無いフォード6600で引っ張ることになっている。雨が降っていたが、この作業は一日も早く終わらせたかった。集まりの悪い放牧地に居る未妊娠牛は、発情発見が遅れるから、経済的損失が大きいのだ。
 雨の中の作業だけど、体温で乾かしながら何とか頑張っていたのに、最後の一頭を下ろしたところで土砂降りになって、パンツまでずぶ濡れになってしまった。
 でも、先日大浦放牧地と黒島崎放牧地の間のバラ線は補修したし、妊娠牛と未妊娠牛を分けることが出来たから、今後の管理がやりやすくなった。