馬小屋、ほぼ完成!

 始業前に、K君と二人で、始業前の会議をした。
 とりあえず、優先する仕事。
 マロンと春海太郎を、超早期母子分離すること。
 御茂太郎を、ほ乳ロボットデビューさせること。
 梅雨入り前に、馬小屋を完成させること。
 
 早速取りかかる。
 マロンと春海太郎は、母親と同じ部屋にいるから、俺が中に入って抱きかかえ、外に待つK君に渡す。30〜40kgの子牛は、抱きかかえて歩こうと思うと、意外に大変であり、途中で投げ出したくなることもある。
 いきなり子牛を捕られた母親は、当然困惑するのだけれど、襲われることは無かった。一年前なら、俺は母牛に酷い目に遭わされていただろう。みんな、俺のことを覚えてくれたようだ。
 
 御茂太郎を、ほ乳瓶のミルクで誘導し、電柱牛舎に入れた。
 人工ほ乳に切り替えてから、御茂太郎はほ乳瓶でミルクを飲むと、のどにミルクが絡んで苦しそうだった。飲み始めても、すぐにはき出して飲めなくなるけど、しばらく粘っていると突然スイッチが入ったみたいに飲み始める。このときを逃すと、また飲めなくなる。
 風や肺炎などを疑ったが、飲む前の肺の音は静かだった。どうやら、のどの機能不全? それから二週間、ようやく普通に飲めるようになってきたから、ほ乳ロボットにデビューさせてみたのだ。
 ちゃんと吸えるか不安だったけど、ロボットの枠場に入れてみたら、抵抗することも無く普通に吸い始めた。よかったよかった!
 
 馬小屋の屋根の仕上げに入った。
 ひさしの長さも決まり、すぐに作業に取りかかった。K君も、要領をつかんできたので、作業が早くなった。お友達から、K君の写真が欲しいと要望されていたので、作業中の一枚を撮ったが、気に入ってもらえるだろうか?
 風が強く、スレートが吹き飛ばされたりしたが、屋根は完成した。
 後は、中をどう利用するかだね。出入り口も、実のところ迷っている。
 でも、屋根が出来たから、真夏になる前にポパイとソックスは、日陰に入れるようになるはずだ。