忙しかった日

 予報は外れ、雨が降っていた。

 牧草を刈った人にとって、雨は忌々しい物なのだが、刈ったばかりのイタリアンに、この程度の雨が当たっても全然平気だ。色も、全く変わらない。
 午前中は、見回りをしたり、小屋下放牧地周囲の柵を点検修理して回った。バラ線が錆びて切れているから、繋げて張り直す。

 作業をしていると、好奇心旺盛な牛達もついてくる。そして、仕事を観ているうちに、興奮して踊り出す。子牛が喜んで飛び跳ねる踊りなら、見ていて可愛いで済むが、体重450kgの牛が空中で体を捻りながら飛び跳ねると、かなりの迫力があり側にいると危険だ。従業員さんは、柵の外に逃げていた。

 雨も上がり、灯台下放牧地にも、簡易草架を作った。バックの山は、煙を吐く硫黄岳ね。

 雨に濡れた牧草に、テッターレーキをかけて、水しぶきを飛ばした。見た目には、まだまだ生なので、食味が落ちたりしていないと思う。