母牛登録

 留守中に、ちょっと体調を崩した、ちびっ子の和泉太郎と、美人なふじつぼに、注射をした。

 哺乳ロボットの記録を見たら、5番と6番のメダルを着けた子が、もう離乳したはずなのに、7リットルも飲んでいた。どうやら、離乳後何らかの原因で再登録されてしまったらしい。急いで引っ越しさせなければならない。
 と言うことで、電柱牛舎を空けるために、去勢手術を敢行した。
 手術を終えた子牛は、大牛舎に引っ越しさせた。空いた部屋に、先ほどの離乳子牛を引っ越しさせた。

 見回りに行ったら、灯台下放牧地の連動スタンチョンのレバーが下がり、5頭の牛が首を突っ込んだままになっていた。
 ここのスタンチョンは、動きがスムーズ過ぎて、自然にレバーが下がってしまう。だから、竹で押さえて下がらないようにしているのだが、しばしばこの竹は折れてしまうのだ。根本的な対策が必要だ。

 船が着き、新しい潮風留学生を迎えるセレモニーがあった。

 この船で、待ちに待ったエサが、4トン届いた。ユニックで2往復して牧場に持ち帰り、エサタンクに入れた。

 母牛登録の人が来て、昨年導入した牛を登録するために、体高や体幅などを測定し、点数をつけた。
今まで、点数を気にして育てたことが無いので、説明を受けながらの審査は、なかなか興味深かった。栄養状態が、ちょっと良くないようなので、もう少しカロリーを上げよう!
 
 牧場体験から帰るえの茂吉が、
「私たちが帰ったら、ヨネさん、きっと寂しくなるね?」
と言っていた。たしかに、共同生活は、とても楽しかった。
 幸い、島で見送ったのでは無く、一緒に鹿児島に渡り、馬三昧だったからあまり感じていなかったけど、島に帰り、忙しく働いてから、一人の家に帰ると・・・あの活気が懐かしい。