誕生日
六年前の今日、この世に素敵な魂が現れた。あの日は、空は晴れ渡り、海は凪いでいて、まるで誕生を祝うような美しい日だった。
3日に出るはずだった船が、欠航で今日まで出発が遅れたため、6日まで帰れないはずだった俺は、早く帰れることになった。たまには、こういうこともある。
俺の留守中、3頭の子牛が生まれたと聞いていたが、今朝もまた、一頭生まれたとか・・・。子牛が生まれないと、商売にならない俺たちにとって、とても嬉しい悲鳴だ。留守を守るK君にとっては、プレッシャーでもあり良い経験でもあっただろう。
へその緒を消毒することと、初乳を飲んだのを確認するか?人工初乳を飲ませるか? どちらかを確実にすること!
このことを、お願いしておいた。
ソックスがもらった優勝旗は、俺が牧場に持ち帰っても、誰の目にも触れないし、ネズミにかじられるかも知れない。だから、フェリーの待合室に置いてもらった。
とりあえず、自分の荷物整理が終わってから、新しく転入される先生の引っ越し荷物を運ぶ手伝いに行った。
留守にした後は、仕事が貯まっている物だ。