怪我をした


 茂吉とえのは元気になったが、今朝は紫蘭が起きれなかった。三人で出かけた。
 K君は、今日は休みだったのだが、休み明けの従業員さんが呼びたいと言うので、急遽来てもらうことになった。何かの予感があったのかな?
 出荷牛の削蹄をした。今回は、三頭だから楽勝のはずだった。
 まめこは、部屋から出るのもかなり抵抗して、枠場に入れるのも一苦労だった。腹の下に転倒防止のロープを張ったが、飛び出し防止の首ロープをくぐって前に飛び出した。K君がいたから、なんとか押し戻せたけれど・・・。
 一方、姫次郎は大人しく捕まるし、部屋から出るのも楽に出せた。これは良いと思ったのだけど、甘かった。
 前足を上げて、縛り付けようとしたら、途端に暴れ出し、体をひねってひっくり返ろうとする。仕方なく、変な角度のまま、蹄が堅いので、削蹄機を使って削っていた。
 ところが、また暴れ出し、削蹄機を持った俺の手にぶつかって、蹄を持っていた俺の手を、高速で回転する刃が・・・。
 幅1cm長さ3cm深さ5mmくらい肉が削れ、血液が湧き出るようにしたたった。従業員さんに圧迫法で止血してもらい、島の診療所に行った。
 映像を医師に観てもらい、治療の指示を受けた看護師の方が、手当をする。救いは、意外に深手なのに、痛みがほとんど無い事だ。鈍感で良かった!
 
 これと平行して、小豆を煮てお汁粉に挑戦していた。大量にあった小豆を発見して、全部大鍋に入れ、不良豆を選別して水を吸わせ、下ゆでしてあくを抜き、再度茹でて砂糖を入れて・・・
 莫大な量になって、絶対食べきれないと言いつつ、なぜかみんな忘れてしまって・・・炭になってしまった。