ブッシュカッター修理

 停滞前線が、三島村上空にあって、梅雨のような愚図ついた天気が続いている。せっかくアルバイト君を頼んでいるのに、仕事が進まないでは無いか! 

 牛舎に行くと、子牛が生まれていた。白28カズエの子(亀勝)だ。大きいけど、雌だった。こころと命名
 それほどデータがあるわけでは無いが、亀勝の子は、丈夫で元気で扱いやすいような気がする。はやても春金次郎も、こころも、生まれるとすぐに立ち上がり、母乳を吸った。そのあとも、元気に跳ね回る。今のところ、値段は伸び悩んでいるが、扱いやすさが評価されると、また上がるのでは無いかなと思っているけど・・・。扱いやすい牛は、大きくなりやすいし・・・。

 雨なので、アルバイトのK君には、切り草を依頼し、俺は機械小屋にブッシュカッターの修理をしに行った。充実した工具をそろえていないとき、機械の修理は憂鬱である。
 今日は、やっと取り寄せることが出来た4本のVベルトを取り付ける作業だ。
 ところが、プーリーの幅を調整するネジに異常があり、ベルトがはまらない。あちらこちらのネジを緩めて調べたが、異常のあるネジを取り外さないと、ベルトを着けられる幅に縮まないことが解った。それは、かなり大がかりな作業になった。
 でも、どんなに面倒でも、手順を追って一つ一つ作業をしていけば、いつかは終わるのだ。
 切り草の終わったK君が来たので、機械小屋の中を掃除してもらった。機械に付いていた泥や牧草が堆積していて、部品を無くしたり、作業服を泥だらけにする恐れがあったからだ。
午後までかかって、周辺部品を取り外し、後付けされた邪魔なネジを取り除き、ようやくVベルト四本をプーリーに取り付けることが出来た。
 あとは、アジャスターを使って、ベルトを張り、取り外した部品を取り付けていく。4ヶ月ぶりに、ブッシュカッターが使える状態になった。良かった。
 
 糖蜜をお湯で溶き、ほ乳瓶に入れて子牛に飲ませる。子牛たちは、3時頃になると、これを飲みたくて鳴き始める。これを、ほんのちょっとずつ飲ませていく。出荷前の大きな子牛が、目の色を変えて吸い付くのは、ちょっと面白い。うちの子牛は、この糖蜜作戦で、とても人懐っこく扱いやすくなっている。また、糖蜜は胃袋内の微生物の栄養になり、胃の調子にも良い影響があり、子牛の食欲も増している。手間だけど、楽しいから続けてみよう♪

 お気に入りの赤いつなぎは、尻ポケットが破れて、どんどん酷くなっていた。
 意を決して、ミシンで縫った。ミシンって、ちょっと力が入ると、針が折れるのかな?三本も折ってしまった。左目が霞むから、針の穴に糸を通すのは、糸通しの助けを借りないと出来なかった。