楽しい散歩

 今朝、家の裏の揚水ポンプのスイッチを入れたら、水圧があまり上がらなかった。水を汲み上げる力が無いと、中間ポンプ小屋のタンクが空になり、そこのポンプが空転する。中間ポンプ小屋に行ったら、すでに警報が鳴っており、動いているはずのポンプは止まっていた。エラーメッセージは、渇水を表していたが、タンクには半分以上の水が溜まっていた。センサー異常か? 俺の手には負えないので、地区の詳しい人に相談した。
 28日には、せりのため鹿児島へ向かうので、ポンプにのんびり関わっている時間がないから、その前に確実に直しておかなければならない。

 急いで本業にとりかかる。エサ、草、水やり作業は、従業員さんがほとんど終わらせていたので、出産を終えたゆきえとうしおを、小屋から灯台放牧地へ移動させた。

 ミルク訓練チームの雪絵太郎、潮太郎、光五郎にミルクを飲ませる。 福茂太郎が母親の乳を飲んでいるのか、よく確認できないので思い切ってミルクに切り替えた。

 放牧地の見回りに出発。
 まずは、湾放牧地へ。くみこがひとりなので気になる。いるにはいたが、いつもは人懐っこいくみこなのに、落ち着きがなく近寄ると逃げようとする。スタンチョン訓練はひとまずおいて、まずは信頼関係を取戻し、落ち着いてエサを食べてくれるようにと、時間をかける。そもそも、牛は群れで行動する動物だ。群れには、リーダーとなる牛が必要だ。隣の放牧地からしげよを連れてきて入れた。しげよは以前この放牧地にいたことがある。おとなしく落ち着いた牛で、スタンチョンに入るお手本にもなってくれるだろう。

 大浦放牧地から、2月出産予定の青18みゆきと赤4ふじを小屋まで引いてきた。二頭ともおとなしく容易に引いてくることができた。二頭にビタミンを飲ませ、牛温恵のセンサーを挿入し、小屋に入れる。

 ミルクロボット小屋から雄斗姫太郎が脱走していた。尻が下痢で汚れている。小屋に戻して抗生剤を注射する。他の子牛たちの様子も観察し、必要な牛には注射した。糖蜜を飲ませながら行うと、針を刺してもほとんど気づかれずにすますことができる。一手間多いのだが、これが将来扱いやすい牛を作ると信じている。

真ん中牛舎の一番若手子牛4頭のもくしをはずす。この4頭は紐をかけなくても簡単につかまえることができる。 糖蜜訓練の成果だが、信じて取り組んできたことが、形となって現れると、なかなか嬉しいものだ。
 採草地にあるロールを運び、小屋下の放牧地に置く。今のところ、ロールを置く必要があるのはここだけだ。

 先日角切りをした6頭の止血を確認し、止血に使用していた紐を除去する。その中の1頭はなこ(第一花国)はスタンチョン訓練の成績も優秀なので、湾放牧地へ戻すことにした。
 舞い戻ってきたみずほもいっしょに連れて行く。一人で二頭引くと、何か気になることがあると動かなくなってしまうが、一頭ずつ引くと抵抗がなくなる。湾放牧地までえっちらおっちら歩く。今日のみずほは足取りも軽く、楽しい散歩になった。
 放牧地では、しげよとくみこが待っていてくれた。
 4頭でしっかり頑張れよ! スタンチョン訓練が終わったらもっと仲間が増えるから。
 こうやって書いてみると、一日中牛を引っ張っているような気がするなぁ。
 
 ベーコンの燻煙をした。