農業用猫の功罪

 牧場の年賀状を作ったが、従業員一同の写真の中に、農業用猫の写真が無い。入れるスペースが無かったと言う理由もあるが・・・。
 農業用猫は、ネズミを捕るために、わざわざ鹿児島から採用し、猫じゃらしで訓練した、ネズミ退治用のハンターだ。ところが、ネズミの被害は、微妙に続いている。そして、ハンター達が代わりに捕ってくるのは、綺麗なアオバトや可愛いシギ(美しすぎる市議では無い)、そしてあの頭の白いスズメ (T_T)/~~~
 ただ、うちの牛舎に無数に来ていたカラスが、今は二三羽しか来なくなった。去年と代わらない対策しか取っていないのに、なぜなんだろう? もしかしたら、優秀なハンターである猫が、無謀にも襲いかかって蹴散らしたのだろうか? だとしたら、大金星である。
  
 小屋下放牧地の牛たちは、相変わらず赤3と黄色29が連動スタンチョンに入らないが、大人しく捕まるので、紐をつけて入れてやっている。そのうち、慣れるでしょ?スタンチョンに入ってくれると、簡単に捕まるだけで無く、個別の栄養管理が出来るから、痩せ過ぎや太りすぎが減らせるのだ。
 ほとんどの子牛は元気なのだが、ロボット小屋の下痢とハナタレに、注射をした。
 そこで、みそら股間に睾丸を発見してしまった(^^ゞ 俺が鹿児島出張中に生まれ、ちょうど従業員さんが体調を崩した頃、登録されたものだ。俺も、まさか間違えていると思わないから、確認しなかった。それでも、早めに気づいて良かった。急いで、訂正の報告をした。

 見回りに行ったら、若牛しかいない湾放牧地に、子連れの牛がいた。しばらく放牧地で子牛を観ていないので、ドキッとしたが、隣の牛だった。置いておいても良いのだが、飼い主の方は出張中だったので、捕まえて戻してやることにした。
 人の子連れ牛を引くのは、かなり危険な行為だ。子牛を捕られると思われたら、引いている牛に突き飛ばされて蹂躙されるだろう。刺激しないように、ゆっくりゆっくり引いてかえった。

 ミルクロボット小屋の敷きワラ交換をして、ロボット卒業の3頭を、糖蜜液入りほ乳瓶で、電柱牛舎に移動させた。慣れているから、移動は簡単だった。ひなたと御武太郎は、ほ乳瓶のミルクで誘導し、ロボット小屋に入学させた。
 新しい環境はストレスになるから、電柱牛舎の子牛を中心に、糖蜜希釈液を飲ませてやった。これが、けっこう元気になるんだ!
 出産間際の赤2ゆきえに、ワクチンを打った。