ツレがうつになりまして

 今朝も、歯医者に行った。歯医者さんも、利益を上げる為に必死で、歯周病検査をやりましょうと言って、返事も聞かずに作業に取りかかろうとした。俺は、治療中で口をきけないのに・・・。9月にしたばかりだから、する必要ないと断った。医療費は、個人負担と健康保険制度で支払われるのだから、無駄な治療や重複したものは、するべきでは無いのだ。
 と言いつつ、整形外科に行き、関節に注油してもらったりするのだけどね。高齢者でいっぱいで、待合室には座る場所が無かった。

 『ツレがうつになりまして・・・』を観に行った。
 上映まで時間があったので、コーヒーを飲もうと思ったが、同じ階にあるスイーツ屋では、コーヒーとケーキ一つという頼み方が出来ず、1500円?くらい払って、食べ放題になっていた。スイーツでお腹いっぱいになりたくないのに・・・。
 俺が観る映画は、あまり人気が無いのかな?土曜日だというのに、あまり混んでいなかった。映画館は、食べ物を持ち込まないことになっているが、俺の前の席にいた男二人組は、クチャクチャと音を立ててほおばっていた。なるほど、そういう理由があったのかと、一人で納得していたら、男だと思ってた二人は、女だった(^_^;)
 映画は、うつ病経験者や患者を看病したことがある人なら、共感したり納得できるシーンが多く、だからこそ辛かったことを思い出しやすいものだった。
 俺も、鬱病だと診断された元妻を、3年間看病した経験があり、そのとき主治医に、
「あなたは、地球が滅びても、鬱病なんかにはならない人だから、奥さんを全力で支えてあげてください。」
と言われた。これは、鬱病患者の看病をする人には、絶対に言ってはいけない言葉とされている。鬱病患者の看病は、普通の病気のそれより、何倍も辛く大変だ。タダでさえ、マイナス思考で暗い気持ちに引きずり込まれそうな看病なのに、患者の気持ちを刺激しないように(励まさないように)話題を明るくしようと努力したり、いろいろな要求をかなえてあげたりしているうちに、看病している人もうつ病になってしまうのだ。
 映画が終わり、照明がついたとき、泣いている人が意外に多いのに驚いた。たいていは、カップルとか家族連れのように見えた。たぶん、うつ病経験者とその家族の方なのだろう。そして、これを観られるということは、たぶん乗り切った人なのだろう。
 俺が看病したとき、症状がすごく攻撃的だったり、刃物で手首を傷つけたり、俺が思い通りの看護が出来ていないと絶叫されたり、お金に困っていたのに250万円の競技用の馬を買ったり、期間が3年以上に及んだり・・・普通のうつ病の症状とは、違っていて、より大変な看護だった。だから、途中から看護する俺自身が主治医と話をする必要があったほどだった。でも、一番辛かったのは、全身全霊をかけて看病したのに、誰にも感謝されなかったことかな?
 だから、この映画はまだ、俺にはちょっと辛かった。