天気予報が、悪い方向に変わってしまった。こういうときは、変わった天気を、良い方向に捕らえられる仕事に変えれば良いのかな?雨が降って欲しい仕事って、種蒔きでしょう?冬のエサとして、放牧地にイタリアンライグラスの種を蒔く仕事がある。雨の前に蒔けば、発芽が早い。
 ルーティンワークを一緒にした後、牛舎を従業員さんに任せて、俺は機械作業に入った。
 ファーガソンには、ディスクモアが着いている。外す前に、それを使う作業をしてしまいたい。敷きワラが早急に必要だったので、滑走路脇の雑草を、ロール10個分くらい刈り取った。
 ディスクモアを、倉庫にしまい、倉庫奥の不耕起播種機をファーガソンに取り付けた。地面に溝を切り、そこに肥料と種子を落とし込む機械で、耕さずに種を蒔く機械だ。一年ぶりの機械は、さびが出て動きが渋くなっていた。今年は、仕舞うときに、全面に油を塗ろう!
 肥料を詰め、昨年の種でとりあえず馬の放牧地に行ってみた。書き忘れていたが、馬の放牧地には、馬が食べない堅い草がはびこっていたので、先日掃除刈りをしてあった。そのおかげで、播種期に草クズが絡まって、とてもやりにくい状態だった。作業手順としては、播種後に掃除刈りした方が、良かったのかも知れない。
 動かしてみたら、あっちこっち劣化して動かなくなっていた。
 シャフトに割りピンで留めてあったギアが動かない。よく見たら、割ピンが刺さったまま、可動部が朽ちて折れ、空回りしていた。錆びて固着しているピンを苦労して抜き、ステンレス針金を割りピン代わりに差し込んだ。やっと牧草の種は出るようになったが、肥料が出てこない。肥料を出すシャフトに、動力が伝わっていない。変速ボックスを空け、外れていたギアを噛ませた。やっと駆動が伝わったと思ったのにまだ出てこない。肥料出口のところで、古い肥料が固まって蓋をしていた。これを取り除いた。でも、肥料は出ていない。
 そんなテスト運行を、馬の放牧地でやった。だから、地面には幾筋も爪が通った跡がついた。ソックスは、今年も興味津々で近寄ってきた。