映画はやぶさを観た


長かった本土生活だったが、今日からは島に戻って牧場の仕事に専念できる!頑張ってくれた従業員さんに、モスバーガーを買って、港に向かった。
 ちょっと早すぎたので、閉じたシャッターの前で、ハイラックスを船に乗せる手続きを待った。程なく作業員の方が来て、
「船は、欠航ですよ!」
へっ?全く警戒していなかったので、驚いてしまった。波が2mだと聞いて、やってきた人も居たが、欠航は決定したことだった。午後から荒れるということだったが、予報を見ても島の人に電話してみても、午後になっても海は至って静かだった。これはちょっと酷いなぁ。黄緑色が、船が欠航する3mの波を表している。
 
 役場の獣医さんの所に行き、子宮内消毒の薬品とやり方を教えてもらった。他にも、いろいろアドバイスを頂いた。

 映画はやぶさを観たいと思い、検索してみた。25分後に始まるので、冷えたモスバーガーを持って、大急ぎで出かけた。焦っても、電車は速く走らない。下車後は走って、ぎりぎりセーフで観ることが出来た。
 観客は、なぜか俺が一番若く、皆髪の薄くなった男女の方ばかりだった。映画が始まるとすぐに、隣からいびきが聞こえた。ロケットやら日本の科学技術に興味のある俺には、わくわくドキドキで、心臓の鼓動が高鳴るようなシーンも、退屈に感じる人もいるようだ。
 あまり詳しく書くと、観たい人にご迷惑をかけてしまうので止めておくが、俺にとってはとても面白い映画だった。日本の技術が誇らしくて、ワクワクしたり、ゾクッと鳥肌が立つシーンもあった。頑張った科学者技術者に、拍手を送りたい。

 明日の朝は、黄緑色の領域は消えている。帰れるよな?