レーシック再手術

 朝から、ちょっと勉強してみた。何度も授業で取り上げてくれた部分は、よく頭に入っているのだが、特殊な用語はなかなか入らないのだ。
 ゆっくりしていると、乗り遅れるのだ。チェックアウトして、港に車を止めに行った。そこから、歩いて電車通りまで行き、鹿児島中央駅に向かった。意外に時間がかかり、タクシーを拾わなかったことを、ちょっと後悔した。走ってエスカレーターを上ったら、チケット売り場には長蛇の列が出来ていた。焦って周りを見回したら、予約客専用の発券機が置いてあった。新幹線には、ぎりぎり間に合った。
 みずほは、鹿児島博多間を、一時間十九分で結ぶ。料金は、片道9000円だ。
 博多では、まず重たい荷物をホテルに預け、術前検査に向かった。地下鉄の駅に行ったら、幻想即興曲が流れていた。さすが博多!駅の構内でクラッシックを聴けるとは思っていなかった。
 視力、眼圧、角膜の形状・・・精密検査を、一時間以上やり、瞳孔が開いたままになる麻酔入り目薬で、目がよく見えない状態にまでして、手術に必要なデータを集めた。
 医師との術前面接は、院長先生だった。前回は、ここで不快な対応をされ、老眼だから眼鏡が絶対必要になると言われたので、矯正視力の度合いを弱めてと頼み、結果的に良い視力が出なかった。今日は、とても良い会話が出来、細かい事情やリスクも、よく理解した上で、手術の内容を決定することが出来た。こういうとき、笑顔は大切なアイテムだと思った。
 夕方、手術に望んだ。
 前回作った角膜のふたを開け、レーザーで角膜の表面を微妙に焼き、洗い流して、角膜のふたをかぶせ直す。
 術後は、30分間暗室で安静にする。麻酔が切れたら、前回の手術の時より痛みを強く感じた。大丈夫かなと不安になったが、痛み止めの目薬をさしたらましになった。目を開けにくかったのも、まだ麻酔が効いているためらしかった。
 レイバンのサングラスをかけ、あらかじめ探してあった店に行き、夕食を食べてから、ホテルに帰った。基本的に、この段階ではほとんど目を開けていられないし、見えていない。最小限度の行動に抑え、部屋でテレビもつけずに、安静に過ごした。消毒用、消炎用、保湿用、鎮痛用の目薬を、定期的に順次差す。