刈り取り

 なかなか眠れず、朝方眠りに入ったため、5時半の目覚ましが鳴ったのに気がつかなかった。起きたのは6時。揚水ポンプのスイッチを入れる時間だ。これ以上の寝坊は、責任問題となる。
 やらなければならない事が沢山あるとき、機能停止しやすい俺だが、とりあえず一つずつ片付けることにした。
 種付け後、20日以上経って発情が来なかった、はなことれいこを、放牧に出す事にした。トレーラーに乗せ、尻尾にテールペイントを塗った。若牛中心の湾放牧地に連れて行ったが、手荒な歓迎に跳ね回っていた。出産間近のしげよを、連れ帰った。
 牛舎に帰ると、ヤスヒメが難産していた。しげよに待ってもらって、急ぎ駆けつけてみたら、一目で雄とわかるような大きな前足が出ていた。実は、先日牛舎の光ケーブルが切れていた事件以来、牛温恵のセンサーを入れていなかった。昼間の出産で良かった。
 助産に入る。やすひめはすでに倒れていて、枠場に移動させるのが困難だったので、部屋で生ませることにした。ヤスは、北海道から連れてきた牛なので、出産の時でも襲われる心配が無い。もくしを仕切りにつなぎ、産科チェーンで引っ張ったが、ビクともしませんぜ!産科滑車を取り出し、8人力で引っ張った。出てきた子牛は、ものすごくでかかった。雄なので、安姫次郎(百合茂←安平)だ。百合茂の雄は、初めてだ。
 ファーガソンにディスクモアを着け、刈り取りに出かけた。滑っていたVベルトには、滑り止めを塗った。でも、やっぱり高速作業はできなかった。北海道の絶壁のような牧草地での収穫では、同じ6連のディスクモアで、二つほど高いギアを使って作業し、逃げるウサギより速いために、アクセルを緩めないと・・・。
 機械屋さんに聞いてみたら、草の質が北海道とは違っていて、切れにくいのだろうと言うことだった。エンジン出力を沢山使いながら、ゆっくり作業していると、すごくもったいないような気がするのだが、ゆっくりゆっくり作業した。
 草地の1/5くらいが、雑草が生えて草量がとても少なかった。どうにかできないのかな?チガヤは、種を蒔かなくても、耕すだけで勝手に生えるそうだが、本当だろうか?どの季節にやったら良いのだろう?どこかで試してみようか?