お手伝いの女の子

 余計な金は、財布に入れたがらないのは、身についた貧乏性のせいだ。支払いを済ませ、急に頼まれたものを買い足したら、財布には60円しか残っていなかった。
「どこかで下ろせば良い。」
軽く考えていた。
 5時に目覚めたが、この時間から動き始めるのは、ちと早すぎる。何とはなしに、ゴロゴロしていた。
 気がついたら、8時だった。やばい!慌てて荷造りし、港に向かう。途中、教えられたATMに寄ったら、土曜日なので9時からとか・・・やばい(^_^;)
 港に着いたら、知った顔があったので、なりふり構わず事情を話して、お金を千円借りた。荷物受付では、俺が置いた発泡スチロールの金魚の処遇に困っていた。急いで代金を支払い、温度の上がりにくい場所に積んでもらった。
 今日の船は、宗教団体が船のワンフロアーを貸し切っており、残ったフロアーに一般客と修学旅行から帰った小学生が乗り込んだ。小学生が、とても静かに過ごしていたのが、驚きだった。

 港に着いたら、大忙しである。
 ユニックを置いてあったので、それに餌を2トン積み込む。ジャンベ留学生の女の子が、牧場の手伝いをしたいと申し出てくれたので、大喜びさ〜♪ 福岡とフランスから来た二人の留学生を乗せて、牧場に向かった。途中で、猛烈な雨が降り出し、紙袋の餌がずぶ濡れになってしまった。
 今回の餌は、半月分送られてきた。月に一度の発送だと、梅雨の時期は餌がカビてしまい、月の後半は毒の餌をやることになりかねない。だから、農協や役場に交渉して、月二回に分けてもらったのだ。
 ずぶ濡れになった餌は、割とすぐに黴びてしまうだろう。一月分だったら、目も当てられないところだった。
 濡れた餌袋を、タオルで拭いてもらったり、運んだり、金魚を水飲み場に入れてもらったり、餌やミルクを与えてもらったり・・・。やる気のある子が、手伝いに来てくれると、仕事が楽しくなるね(^_-)-☆

 夕方、青年団と老人会との、食事会があった。おいしい弁当に、舌鼓を打った。