5月市場当日だ。6時にホテルを出発し、朝飯前に子牛の朝飯を食べさせる。中央市場管内の農家の方々も、トラックで子牛を搬入していた。離島の十島村・三島村は、数日前に搬入するのに、内地では当日の搬入で間に合うため、子牛の負担が少ない。
 一通り餌が回ったところで、俺もパンを食べる。昨日、カヌーを漕いだが、全然筋肉痛にはなっていないのは、アミノ酸を摂取したからかもしれない。昨日買ったアミノ酸サプリは、美味しくないし、噛むと歯に粘り着く。

 事前情報として、県内の他の市場で、先月より平均が2万円ほど下がったというニュースが流れてきた。
 競り番号に従って、牛を所定の場所に繋ぐ。興奮しやすいなおみも、声をかけながらゆっくり歩くと、おとなしく引かれた。
 競りが始まった。噂通り、安い!感覚としては、あと五万円くらい伸びるはずのところで、数字が止まってしまっていた。俺のトップバッターは、千代太郎(勝忠平産子)だった。良い出足だったが、もうちょっと伸びるかと思った・・・。
 こんな相場の時でも、良い牛は全く値下がりしない。推定育種化の高い雌牛が、1,400,000円で落札されていた。
 今回、らん(財金茂)が小さくてとても安かったが、この牛を除けば、雄も雌も管内平均くらいだった。これくらいで満足していては成長が無いのだが、今の段階ではこんなものだろうか?