除草剤散布

 雨は降っていなかったが、低く垂れこめた雲が牧場を包み込み、牛舎の床といい柱といい、じっとりと濡れてしまった。こうなると、なんでもカビてしまう。
 昨日生まれた子牛は、てるみと名付けられたのだが、ここ一週間ずっと天気がすぐれないから、お日様が照ってほしいという理由とか・・・。梅雨の前に、しばらく晴れてほしいなぁ。

 台風が接近しており、明日の船が鹿児島を出港するか、危ぶまれている。
 Yahooの波予報を見ると、屋久種子島東海岸は高波になるが、三島海域はあまり荒れないらしい。でも、種子島屋久島地方の波で3mを超えるとよほうされると、村営船みしまは欠航してしまうのだ。
 明日の船には、餌が6トンと、牧草の試験栽培をするために種まきする人が乗ってくるはずだ。欠航すると、明後日片道日帰り航行になり、朝鹿児島を出港した船は、三つの島の港に寄った後、鹿児島まで帰るのだ。明後日は子牛の出荷なので、俺は子牛と一緒に船に乗り込むことになるから、餌を受け取って牧場に運ぶ人が居ない。また、船は夜8時過ぎ(9時?)に鹿児島に着き、それから子牛をトラックに乗せ換えて、伊集院の家畜市場にある牛舎に入れなければならない。人も子牛も疲れて、特に子牛の体重が減ってしまうのだ。
 明日、船が出てほしいなぁ。

 祈っていても仕方ないので、牧草の種をまく畑に、ラウンドアップという除草剤を撒いた。手押しポンプで散布するのは嫌だなぁと思っていたのだが、軽トラックの上にタンクと動力噴霧器を乗せ、そこからホースを伸ばして噴霧した。おかげで、1時間もかからず、200リットルの薬液を散布できた。

 やり残していた2頭を、削蹄した。これで、全部の削蹄がおわり、船に積み込むだけとなった。