イセエビ釣り

 世間は、ゴールデンウィークに突入した。島にいる子供は、ほとんど島を出てしまうらしい。島の人口も、半減するのかな?
 うちの従業員さんも、アルバイトのお姉さんと一緒に、2泊3日で鹿児島に行くらしい。多分、出発日が嵐になりそうなので、3泊4日になるのかな?俺は、犬たちと留守番だ。
 超早期母子分離したなおこの母親を、小屋下放牧地に放した。黄色81番に種付けをした。
 釣りの師匠から、イセエビ釣りを見せてもらうことになった。来シーズンは、俺もライセンスを買うつもりなのだが、その前にイセエビ釣りというものを見ておきたかったのだ。イセエビは、5月から8月が禁漁で、チャンスは明日までしかない。
 とりあえず、坂本温泉に行った。岩の上から、足元の岩の割れ目に、撒き餌と釣り針を垂らす。島の北海岸は、結構波が残っていた。撒き餌をしても、あっという間に洗い流されてしまう。仕掛けも流されて、岩に引っかかったり・・・。それでも、あたりはあったようだ。釣れたと思ったら、ウツボだったり・・・。釣りは、簡単ではないのだ。
 坂本温泉のポイントをあきらめ、カヤックで沖堤防に渡る。テトラポットの奥に潜り込み、撒き餌と釣り糸を垂らす。当たりが無いらしい。
 ちょっと離れたテトラポットの境目に、大きなイセエビらしき姿が見えた。波で隠されているが、水深1m位のところに見えるのは、イセエビだと思うんだけど・・・。撒き餌を丸めて投げてみたが、あまり反応しない。でも、よく見ていたら、位置が微妙に動いていく。あれはイセエビですよ、と訴えたが、貝がこびり付いているんだろうと、あまり相手にされない。やがて、その物体は忽然と姿を消してしまった。やっぱりイセエビだったんだ。でも、分かったところで、どうやってそのエビを捕まえるのかは、俺には分からない。
 撒き餌が効いていないから、イセエビが寄って来ないのかと思い、撒き餌を増やしたら、クロダイメジナ)が沢山集まってきた。ポイントを変えて挑戦したが、結果的にはイセエビは釣れなかった。それでも、ライセンスを買った人たちは、ライセンス料に見合うだけのイセエビを釣り上げているそうだし、だいたいイセエビ釣りのやり方がなんとなくわかったから、来シーズンはやってみようかな。ただ、イセエビ漁は、腰に悪いということが分かった。イテテ・・・

 牧場に帰ったら、発情している牛が4頭もいた。妊娠鑑定の取れている赤5番を、大浦に移動させ、大浦で種付け3頭。黒島崎の一頭は、逃げられてしまったので、明日の朝挑戦することにした。
 黄色45番が、出産間近なので、牛舎に連れ帰ろうとした。ところが、馬を見て興奮しためぐむは、大暴れしてとても危険だった。馬を見てこんなに暴れた牛は、今までいなかったんだが・・・。
 小屋下で威張っていた2頭を、灯台下に移動させた。