メンテナンスな日

 地震津波の影響は、思わぬところから、俺の生活に関わってきた。
「代用乳の供給ができないらしいので、哺乳ロボットに着ける子牛を減らす方向で考えてください。」
 寝耳に水の言葉だった。牛乳も、品薄とニュースで言っていたっけ?
 一方で、牛舎が破壊されたとか、ホルスタインが大量死したというニュースは聞かない。おそらく、酪農家が牛乳を絞っても、受け入れる工場が閉鎖されていたり、流通が滞っていて、製品にできないのだろう。
 酪農家は、牛乳が売れないからと行って、牛の世話をやめるわけにはいかない。どこかで、赤字を垂れ流して苦労している人たちが要るんだろう。
 でも、牛がいて牛乳が絞れているのなら、復旧にそれほど時間がかかるだろうか?とりあえず、一ヶ月分の在庫はあるのだから、ちょっと様子を見てみるかな?離乳を早めるプログラムに変更した方が良いかな?

 増えすぎた小屋下放牧地から、赤10番を灯台下放牧地に連れて行った。ほかにも移動させたいのだが、いろいろしがらみがあって、すんなり動かせないのだ。
 赤16番は、移動させようと思ったが、痩せているし下痢だった。エクテシンを飲ませて、乾草を食べさせてから、元に戻した。 
 急いで港に行き、船に乗った。
 体のメンテナンスをするために、鹿児島に上がるのだ。
 とりあえず、予約していた整体に行った。
 この整体屋さんは、グキッと力が入ることがほとんど無く、サワサワと触られているだけのような、ソフトな整体なのだが、25年間曲がったままの俺の背骨を、一時間半で治してくれたので、かなりの信頼を持っていた。
 ところが、今月初めに受診したときは、時間が短かったのか、腰の違和感が取れなく、不満足な結果になってしまった。今回の受診でも、終了時間になっても、腰の違和感が取れなかった。ちょっとガッカリしていたら、そのまま黙って延長戦。20分後には、とても軽くなっていた。やれやれ・・・ 
 原因は、堅い筋肉質な身体にあるようだ。腰のズレや痛みを、腹筋と背筋を鍛えることで包み込み、押さえ込んでいた。結果として今まで元気に動けていたのだが、治療するにはとても邪魔になっている。股関節周辺の柔軟体操も、ほとんどしないし・・・。
 次に、整形外科に行って、ヒアルロン酸を注入!油差しね。