昼間絶食させて、昼間の出産を促しているのだが、もしものことを考え、昨夜も今朝も牛舎に見に行った。この程度の寒気なら、そう簡単には死なないと思うが、初産の牛もいるし・・・。でも、牛だってわざわざ寒気が来ている時に出産はしない(ことが多い)。
 双子の武蔵と小次郎は、強化哺乳とスターター(配合飼料)で、幅が出てがっしりした体格に変わってきた。まだ小さいけど・・・。
 留守中に親牛に与える牧草ロールを、所定の場所に運んだり、お産が近い牛を牛舎に連れかえったり、おかげで追い出された牛が発情してたり、エサタンクに2トンほどエサを入れたり、大牛舎の床をボブキャットで糞出しして敷きワラを敷いてやったり・・・。出発準備で忙しかった。
 午後から、ちょっと集まりがあり、顔だけ出して直ぐに仕事に戻った。すると、初産のタカラが産気づいていた。予定日は23日だから、10日遅れだ。当然雄と思っていたが、出てきた足は細かった。でも、引っ張ったがなかなか出てこない。頭が大きい!なんとか引っ張り出したのは、やっぱり雌だ。でも、逆さ釣りすると血管が切れそうなほど重い。名前は『せん』(安福久)になった。
 疲れて倒れ込んでしまったタカラを励まし、子牛を舐めさせるために、エサをまぶしてやった。タカラが子牛を舐めている間に、発情している黄色38番の捕獲作戦を敢行した。足場が悪いので踏ん張れない上に、連動スタンチョンは無いし、出入り口のゲートは無いし・・・紐を付けたまま、俺を振り切って逃げてしまった(T_T)/~~~
 黄色50番も発情していた。更に、モモカのお産が始まった。
 とりあえず、助産!足を掴んだら、雌だと解ったが、こいつも出てこない。産科ベルトを足に引っかけ、体重をかけて引っ張り出した。先ほどの子牛に勝るとも劣らない、大きな雌だった。名前は『ちひろ』(平忠勝)になった。
 立って母親の乳首に吸い付いたせんに、人口初乳を飲ませた。ひとしきり母乳を飲んだあとだったのに、ペロッと飲み干した。タカラは、母性本能で俺に突進してくるので、柱に繋いでおいた。
 ちひろの方は、母親には吸い付くが、哺乳瓶には見向きもせず、他の仕事も滞るので、ストマックチューブで流し込んだ。モモカは、俺を信用しているので大丈夫。