11月出荷

 未明に起きだし、牛舎に向かう。牛舎の100V電源は、一週間ほど前からストライキ中で、照明がつかない。まだ星空が綺麗で、太陽の気配さえ感じられなかった。車のライトで照らしながら、出荷牛達にエサを与える。他の牛達も起きだし、自分たちにもエサを欲しいと訴えたので、懐中電灯を使いながら、エサを与えた。
 餌を食べている間に、トレーラーの準備をした。配線の接続部分を、棒で突いてみたが、電気が流れる気配は無かった。

 やっと明るくなってきて、出荷する子牛達が牧草も食べたので、ロープで繋ぎタグを着け、3頭ずつトレーラーに乗せて、港の家畜用コンテナまで運んだ。今日は、アルバイトに来てくれる人のの牛も合わせて9頭を、3往復で運んだ。
 こういう日に限って、アヤ(安福165の9)が発情した。この牛は、最初の顕著な発情で着けなければ、その後付きが悪くなるので、忙しくても今日着けなければならない。『勝安竜』を着けてもらった。
 出航するときは、島影でべた凪だったが、外海はちょっとうねりがあった。 
 鹿児島到着。レンタカーで、鹿児島中央市場に行く。いつものように、トラックで到着した子牛を、市場にある牛舎に入れる。
 島では、臨月となった母牛を、それぞれの放牧地から引っ張って連れ帰ったそうだ。