放牧地への種蒔き

yonemiki2010-10-17

 硫黄島には、天然痘が流行ったとき、それを治めるための踊りが今も残っている。9月踊りと言うのだが、(おそらく県の)無形文化財に指定されており、動ける島の女性達は、たぶん全員参加だ。うちで働いてくれている人も、例外ではない。朝から駆り出されていたので、牛舎作業はまた俺一人なんだ。

 不耕起播種機を、ファーガソン4255の取り付け、イタリアンライグラスの種と肥料を詰め込んで、試運転に出かけた。場所は、小屋横の馬の放牧地だ。ここは狭いので、牧草はいつも不足している。野次馬のポパイとソックスは、見たことのない機会の後ろを、興味深そうに着いてきた。
 冬になり、今生えている草が伸びなくなったとき、イタリアンライグラスがどんどん伸びてくれるはずなのだ。ただ、過密放牧になっているので、伸びる片っ端から食べられてしまうだろうが・・・。
 不耕起播種機は、地面に溝を切って、そこに肥料と種子を落とし込んでいく。実際生えてみないとどうなのか解らないが、作業としてはこれで生えてくれるのなら、とても楽である。
 試運転の後、小屋下放牧地にも、播種して回った。

 鹿児島に出張しているロールベーラーだが、昨日電話がなかったので、月曜日の船には間に合わないと思っていた。ところが電話がかかってきて、月曜日の船を逃すと、次は木曜日になってしまうので、休日出勤して明日の船に間に合わせようと努力中だとか・・・。俺一人のために、どうもありがとうございます。諦めていただけに、とても嬉しかった。

大急ぎで夜牛舎を終わらせ、神社前に行った。踊りのグループは3つあり、一つめの踊りは既に終わっていた。俺も、手ぇくらい洗って来ればいいものを、牛舎から直行の汚れたまんま、道に敷いたブルーシートの上に座り、めだいの刺身と芋の天ぷらを肴に、ビールを飲んだ。